「風の谷のナウシカ」に隠された意外な元ネタ民俗学4! 不自然な巨乳や処女説、ギリシア神話ナウシカア、平安毛虫姫…!

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風の谷のナウシカDVD/ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 

 宮崎駿のアニメ作品はさまざまな神話や民俗学をまとめている作品が多い。その中でも出色なのが「風の谷のナウシカ」である。今晩「ナウシカ」が21時から日本テレビ金曜ロードショーで放送されるので、この作品に隠された民俗学的にも重要な4つのポイントを紹介しよう。

1、ギリシア神話

 そもそも、「ナウシカ」という名前は『ギリシア神話小辞典』から取ったと、宮崎駿氏と高畑勲氏の対談で明かされている。ちなみに、敵役といってはおかしいが、一緒に出てくる「クシャナ殿下」は、1世紀にあった古代ペルシャ王国クシャーナ朝からきているとされている。





■ナウシカの元になったナウシカアとは?

 では、ナウシカの元となったギリシア神話の「ナウシカア」とはどのような人物であろうか。

 ホメーロス叙事詩の中の『オデュッセイア』において、主人公オデュッセウスはトロイア戦争からの帰路、苦難の果てに故郷イタケーに帰り着くその直前に立ち寄った島が、ナウシカアの住むスケリア島だった。

 ナウシカアが侍女たちとともに川で竪琴を奏でたり洗濯・水浴をしていたある日、スケリア島に泳ぎついたオデュッセウスと出会い、彼に衣服を与え、宮殿にも呼び、彼が故郷に帰れるきっかけをつくってたとされている。

「風の谷のナウシカ」に隠された意外な元ネタ民俗学4! 不自然な巨乳や処女説、ギリシア神話ナウシカア、平安毛虫姫…!の画像2オデュッセウスとナウシカアー/Wikipediaより

 …と、辞書にはこのような内容で書かれているのだが、叙事詩をよく読むと、奇妙なことに気づく。ナウシカアはいい年をして、恋人もいない、結婚もしない、竪琴を奏でながら川辺を遊びまわって、血だらけのオデュッセウスを助けている。しかも、普通の助け方ではない。当時ギリシアでは海辺に打ち上げられた男は「神の呪いを受けた男」と忌み嫌う風習があったため、侍女も含めて誰もがオデュッセウスを殺そうとしたのに、ナウシカアはひとりでその男を助け、介抱するのだ。その上、竪琴でトロイ戦争の歌をナウシカアが歌うと「それは俺の事だ」とオデュッセウスが泣き出すというストーリー。

 何か似ていることに気づかないであろうか。

1、 大人になるまで恋人もいない、結婚もしないナウシカア → これはまさに不自然に胸が大きく、未婚のナウシカ本人の描写に非常に近い。「剣」と「竪琴」という設定の違いはあるものの、キャラは同じ感じだ。

2、 人々が忌み嫌う「神の呪いを受けた男性」をかばうナウシカア→ 「腐海の王蟲」をかばい、命がけで開放するナウシカと一致。

3、忌み嫌われたオデュッセウスはトロイの英雄だった→忌み嫌われた王蟲は、ナウシカを生き返らせ、風の谷の伝説的生物であることが証明された。忌み嫌われたものが伝説の存在であるという「逆転のストーリー」が一致。

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