女のウンコを刺身やステーキにして食べて10段階で数値化してみた話・調理編【バンアパ原昌和・聖糞飛来通信】

the band apartベーシストで怪談師・原昌和が、自身の異常性をさらす連載コラム「聖糞飛来通信(ひじりぐそひらいつうしん)」!

第三回:心優しい友人の思い出(前編)

女のウンコを刺身やステーキにして食べて10段階で数値化してみた話・調理編【バンアパ原昌和・聖糞飛来通信】の画像1イメージ画像は「Getty Images」より引用

 今年から来年に変わる瞬間。ガキの頃は「時代が今まさに変わったんだ」という、目には見えない「新時代のカーテン」が、体の中を通り抜けて行く感覚が確かにあった。

 それを感じたいが為に、大晦日はテレビの中のカウントダウンが「1から0になる瞬間」に全神経を集中させていたものだが、大きくなるにつれて、年を越す瞬間、(当時の日本は特にだが)、やたら茶の間に座ってテレビを見ている人間の割合の多いことに気付き、「新時代のスタートを、俺も同じような態度で揃えていたら、この『ゲームの中の路人』のような、自分で物を考えるでもなく、オートメーションに、生きていようが死んでいようが常軌をクルクルと回り続けているだけのような奴らと同じになってしまうのではないか?」と思えてきて、「時代のカーテン」をすり抜ける瞬間を、他の人間共とは違う、逸脱した個性を持って迎える事が大事なのだ、と考えるようになった。

 だからと言って、ベッドの上からジャンプしてる最中に新年を迎えて「今年は空中で年越ししたよ」と、お友達に自慢する。お風呂の中に潜って、水中で年越し……。

 そんな些細なクソの個性を調べる趣味はねえ!

 些細な個性見せびらかしは、かえって無個性である事を強調するだけで、俺が思い描く「他の追従を許さぬ聖(ひじり)」の道からは大きく逸れる。断じて神に選ばれるはずが無いのだ。

 そもそも考えてみたら、この「新年」というものはなんだ。まず外国と日本でタイミング違うし。心を踊らせるには設定が緩すぎる。単に「人」が、星座の動きなどになぞらえて作り上げた虚像のお約束じゃないか。

 つまり「新年」ごときに、我々は眉ひとつ小揺るぎもさせる必要は無いのである。

 くだらぬ新年は放っておき、人間の大半にとっての神秘である「クソの味」についてと、それに付随する「友人との心温まるストーリー」を話そう。

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