平成を葬る僧侶、光と音の車椅子タワー、円を描き続ける女、暴走アイドル集団… 平成最後の「岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展」がヤバすぎる!

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岡本敏子賞受賞・風間天心《Funetasia》

 一方、岡本敏子賞を受賞した風間天心は、アーティストであると同時に、北海道で禅宗の僧侶としても活動している。「平成という元号のお葬式をする」という受賞作の《Funetasia》は「平成」という元号が飾られた巨大な祭壇とその祭壇で儀礼を行うパフォーマンス映像からなる。そればかりか両側に設えられた大きな箱には平成の終わりとともに手放したいものを収めれば、祭壇とともに展覧会終了後にお焚き上げされる。 

 風間は06年にもTARO賞入選した経験があるが「アーティストとしてのアイデンティティに悩み、その後、僧侶となることで日本人であること、アーティストであることの悩みが解決しました」と語る。受賞作でも、緻密な造形の祭壇の完成度もさることながら、プロの僧侶としての本格的な儀礼を行うことが大きなポイントになっている。

 特別賞は、國久真有、武内カズノリ、田島大介が受賞した。

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特別賞受賞・國久真有《BPM》

 國久真有は、手を思いっきり伸ばして、大きなストロークでキャンバスに自分の身長に近い直径の円を描く。2ヶ月に及ぶ展示期間中、ほぼ毎日ずっと描き続けるパフォーマンスも含めて作品である。

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特別賞受賞・武内カズノリ《こちふかば(ボッチ・川崎にて)》

 武内カズノリは、2011年の震災において、高校の美術教師として生徒たちを引率した経験を立体作品に投影している。印象深い巨大な顔面群、それらに覆いかぶさるように津波を思わせる杉の枝が効果的だ。

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特別賞受賞・田島大介《無限之超大國》

 田島大介は、真っ白なキャンバスに精密なラインで高層ビル街を描いていく。線だけで構成されているのに、驚くほどの立体感で鑑賞者を引き寄せてくるのは、一本一本のラインの正確さゆえだろう。

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