「核廃棄物を一瞬で無害化」ノーベル賞科学者の発明はウソか、本当か!? 推進派も反対も完全に勉強不足、これを読んでから物を言え!

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イメージ画像:「Gretty Images」

 高レベル放射性廃棄物は液体(廃液)なので、ガラスと混ぜてドロドロにして、シリンダー状に固める。これをガラス固化体といい、致死量の放射線と熱(表面温度が200度にもなる)を放射している。近づけば、死ぬ。これをキャニスターという高さ1340mm、直径430mmの金属容器に保存する。キャニスターを30~50年間、六ヶ所村(青森県)の貯蔵管理センターに保存しておくと多少冷えるので、それから300mの地下に埋める。でもこれはただの計画で、今は30~50年の途中で、キャニスターが集められ、冷えるのを待っている段階。しかし、未だかつて人類はキャニスターを地中に埋めたことがないから、埋めても大丈夫なんて、実のところ誰にもわからない。

 つまり、六ヶ所村の貯蔵管理センターは原発が出した排泄物を延々と溜め込む“肥溜め”なのだ。これこそ、原発が「トイレのないマンション」と揶揄される理由である。

 しかも、仮に前述のキャニスターを300mの地下に埋めたとして、日本は地震大国である。数百年後に地震でキャニスターが地上に噴き出してしまう、そんな可能性もゼロとはいえない。それに、未来の人が間違えて掘って被ばくするような事態が起きないともいえない。“想定外”が起こることは国民全員が嫌というほど思い知っている。科学者が絶対と言って、絶対じゃなかったことは山ほどある。つい200年前まで、科学者は腐った稲からウナギが生まれると真顔で言っていたのだ。

 地中に貯蔵すると「1000年間で放射能が約3,000分の1」(日本原子力文化財団)になるそうだ。つまり原発を語るときは、それくらいの長いスパンで物事を考える必要があるというわけだが、であるならば、なぜ、1000年前に起きた津波を無視したのか。そのせいで福島第一原発は吹っ飛んでしまったではないか。

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六ヶ所再処理工場の全景 画像は「Wikipedia」より引用

■もうフクイチは手に負えない!

 現在、福島第一原発の原子炉の底には、溶けて飛び散った燃料棒やそれにまみれた部材(合わせてデブリと呼ばれている)、要するに高レベル放射性廃棄物まみれのガラクタが大量に沈んでいる。

 そんなものをどう処理するか、東電は考えている。高レベル放射性廃棄物の致死性を知れば、現状では不可能に近い話だと誰だってわかる。鉄くずやコンクリートと混ざり合った1,500,000mSv/hを分離して、ガラス化? 近づいたら即死どころか、肉まで焼けてしまうものを? そうなったとして、死体もそのまま高レベル放射性廃棄物だ。

 そう、手に負えないのだ。いまだに原発を推進してる人たちは、金で頭がおかしくなっている――と、そこで出てくるのが今回のテーマ「核変換処理」である。科学が汚したケツは科学で拭くしかない。

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