股間から母乳が出てしまった女性が報告される! 超音波検査したら陰部に… 超絶珍しい症例の原因は!?
赤ちゃんにとって大切な栄養源である母乳だが、与える母親の方には時に様々な困難がつきまとうものだ。オーストリアの29歳の女性もまた、出産直後に世にも稀な症状に見舞われた。股間から母乳が出たというのである。科学ニュースサイト「Science Alert」が6月13日付で報じた。
・Rare Case Study Reveals Why a Woman Started Lactating From Her Vulva (Science Alert)
■股間から母乳…… 一体なぜ!?
オーストリアのヨハネス・ケプラー大学病院の産婦人科に、5日前に2人目の子を出産したばかりの女性が診察に訪れた。彼女は陰部に腫れや痛みを訴えていたが、医師は当初、出産時の裂傷と縫合がその原因だと考えていた。しかし、女性はさらに意外なことを医師に伝えた。外陰部の両側から乳白色の液体が出たというのである。しかも、同じ症状は第一子の出産直後にも起きていたというのだ。
診察した医師は、超音波検査で女性の外陰部に異所性乳腺組織があることを確認した。そこに乳首はないものの、母乳を出すほど発達した乳腺が存在していたのだ。
通常、乳腺は胸部で左右対称に発達するものだが、人によっては脇の下や正常な乳房の下などにいわゆる副乳が現れることがある。副乳は脇の下から乳房、そして鼠蹊部をつなぐラインに沿って現れる可能性があり、稀に股間のあたりに存在することが報告されている。ほとんどの場合、腫れたり病気になったりしない限り副乳の存在に気付くことすら稀で、この女性のように陰部の副乳から母乳が出ることは大変珍しいという。
診察の結果、女性の外陰部はうつ乳(乳管が詰まった状態)になっており、それが腫れや痛みの原因と推測された。幸いにも抜糸と抗生物質の投与で、2週間後には痛みや腫れ、そして母乳の分泌も止まったという。女性は問題なく授乳を続けられたとのことだ。医師によるレポートは6月11日付で専門誌「Obstetrics & Gynecology」に掲載された。
女性の症状は治まったものの、異所性乳腺組織には悪性腫瘍を発生する可能性もあるという。今回は切除まではしなかったとのことだが、医師らが検討したところ、切除した方が好ましいかもしれないとのことだ。
当の女性とその赤ちゃんにとっては大問題だっただろうが、まさか股間から母乳が出るとはまさに人体の神秘である。
参考:「Science Alert」、「Obstetrics & Gynecology」、ほか
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