【未解決事件】カアイソウ、トミダノ股割レ…怪文書を徹底再解読! 加茂前ゆきちゃん失踪事件の謎を探る!
【3枚目】
股ワレワ ダレカ、ソレハ富田デ生レタコトハマチガイナイ
確証ヲ掴ムマデ捜査機官に言フナ
キナガニ、トオマワシニカンサツスルコト
事件ガ大キイノデ、決シテイソグテバナイトオモウ。
ヤツザキニモシテヤリタイ 股割レ。ダ。ミユキガカアイソウ
我ガ股ヲ割ルトキハ命ガケ コレガ人ダ コノトキガ女ノ一番 トホトイトキダ
股割れは誰か—それは、富田で生まれたことは間違いない。確証を掴むまで捜査機関に言うな。気長に、遠回しに観察すること。事件が大きいので、決して急ぐではないと思う。
○八つ裂きにしてやりたい股割れだ。みゆきが可哀想。
○我が股を割るときは命懸け。これが人だ。この時が女の一番の尊いときだ。
<筆者考察>
3枚のうち、一番ボリュームが少ないのがこの3枚目である。ここでは、「○」印が添えられた箇所を除くと、大まかに言って、加茂前ゆきさんの両親に向けてのアドバイスとも、釘刺しともとれる内容が記載されている。
その内容はどこか、この手紙に記された手がかりを元に、事件が解決されることを避けようとする意志が感じられる。しかもそれを隠すかのように、それまでの内容とは遠い、「個人の想い」を箇条書きで記すという不可解な点があることも見逃せない。筆者はここに、この手紙に隠された意味を、感ぜずにはいられないのだ。
というのも、3枚目の内容に加え、2枚目の最後の部分に記されていた“「富田の股割れ」の悔恨の日々”についての記述を重ねて考えると、この手紙を書き、送りつけてきたのは、当の「富田の股割れ」本人ではないかという印象も受けるからだ。
彼女は自身の肉欲に突き動かされる形で、「アサやん」なる男性の虜となり、彼の指示するままに、加茂前ゆきちゃんをおびき出した。それが後になって大事件となったことで自責の念に駆られ、自身が逮捕されることは避けたいものの、せめて愛娘の無事を信じる彼女の加茂前家の人々に対して、懺悔の想いを込めて、事件解決のヒントと、彼女が生存していることを伝えようとしたのではないか。
そう考えれば、本来であれば第三者には詳しく知りえないであろう、「富田の股割れ」の素性やその日常、さらには「アサやん」との出会いや関係などといった、1枚目の内容が詳しく書かれている点も頷ける。しかし、そうは言っても、自身が逮捕されることは避けたいため、あえて第三者目線で、しかも謎めいた表現を多用しつつ記すことで、書き手である自分自身が「富田の股割れ」本人であることを隠そうとしたのではないだろうか。無論、手紙の内容の大半が、文意不明なものであることから断言はできないが、少なくともそうした観点で事件を改めて追うことができれば、その解決の糸口になる可能性も否定できないだろう。
なお、仮にこの「アサやん」なる人物が、同事件を引き起こした主犯であるとすれば、事件発覚後に寄せられた証言に登場する「白いライトバンの男」の存在も気になるところだ。不思議なことに、実はこうした事件で寄せられる目撃情報においては、なぜか「白い車に乗った男」というのがしばしば登場する。
しかしながら、仮にこの怪文書における「富田の股割れ」が犯行に加担したとするならば、そのファーストコンタクトは彼女によって行われたと見るべきで、主犯であると思しき「アサやん」が、加茂前ゆきちゃんと話している姿を目撃されることは考えにくい。そうした観点で言えば、「白いライトバンの男」=「アサやん」とするのは些か早計であると言える。とはいえ、こうした断片的な要素も、後々この事件の全貌が明らかになることがあれば、重要なカギであったと気づかされるということも十分にあり得そうだ。
なお、この『加茂前ゆきちゃん失踪事件』は、事件発覚から15年後の2006年に時効を迎え、未解決のまま捜査が打ち切られる形で現在に至っている。時効を迎えてしまった以上、真犯人がいたとしても断罪することはできないし、それに辿りつく当局の捜査が行われることもない。それでもせめて、彼女がこの広い世界のどこかで、今でも生存し続けていることを祈るばかりである。
参考:「捜査活動へのご協力のお願い ゆきちゃんを捜しています(三重県警/アーカイブ)」ほか
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