あまり見かけない「女性のホームレス」たちの”過酷”な生活とは? 会話してわかったショックな実態…村田らむ取材!
真冬に池袋駅前に座ってボソボソとうつむいてつぶやいている女性(50代後半)がいたので「何をしてらっしゃるんですか?」と話しかけた。
女性はニコニコと笑いながら、「ずっと仕事をしてるんだけどね。なかなか終わらなくて、大変なのよ」と話してくれた。口調自体は普通だった。
どんな仕事をしているのですか? と聞くと「見ればわかるでしょ」と言う。
彼女の手元を見ると、雑誌やちり紙などを小さく小さくちぎり、せっせとペットボトルに詰めていた。そしてペットボトルが紙でいっぱいになると足元に置いた。彼女の周りには、ちり紙ペットボトルが何十本も置かれていた。
他の話をすると、返事はしてくれる。ただ、少しズレている。少しずつ何を言っているか分からななくなり、聞いていると頭がグルグル回ってくるような感覚になってしまった。
彼女はしばらくの間、池袋周辺にいた。
大阪の天王寺の歩道橋にいると女性(60代)が立っていた。
ホームレスの男性が女性に話しかけたりしていたが、会話は成り立っていないようだった。彼女は一人でつらつらと話はじめた。
「あの時はものすごいありがとうございました。今日は声が出ません。悪い心臓を入れられていますから。アフリカから剥製の心臓をもらう予定ですから。それを交換する予定ですから。アフリカの病院には冷凍された剥製があと何体残っているか、医者に聞いています……」
というようなことを、延々と繰り返し何十分も言い続けていた。不平不満や愚痴を喚き散らしている人はたまにいるが、彼女はどうやら身に起きた出来事を話しているらしい。しかしとても気味の悪いフィルターがかかっている。
心臓を入れ替えなければ声が出ない(と言いつつ声は出ている)、だから慰謝料をもらわなければならない、と独白は続く。
「5億万兆円もらわないといけません。もらえますか? もらえますか? 16億万兆円もらえますか?」
聞いていて、どんどん気持ち悪くなっていった。
近くにいたホームレスの男性から、「うるさい!! 黙れ!! 気色悪い」 と怒鳴られると一瞬はおとなしくなるのだが、またつらつらと話はじめる。
彼女は完全に精神を病んでいるように思えた。
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2024.10.02 20:00心霊あまり見かけない「女性のホームレス」たちの”過酷”な生活とは? 会話してわかったショックな実態…村田らむ取材!のページです。ホームレス、村田らむ、認知症、女性、精神病などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで