「あいちトリエンナーレ」騒動ですり替えられた問題の本質とは?表現の自由と戦う死体写真家・釣崎清隆の見解!

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釣崎清隆写真集『THE DEAD』(東京キララ社)出版 クラウドファンディング・プロジェクト

■中止措置が残したもの

 表現の自由は崇高な理念であり、問題表現であれ何であれ、その権利は与えられるものではなく、それを信じる当事者が命をはって守るものだ。当事者の覚悟と責任を伴う。それ以上でもそれ以下でもない。醜い表現は醜いと言われ、それまでである。

 批判の自由も認めてこその表現の自由ということだ。当事者の覚悟と責任が問われざるを得ないのである。

 だからこそ“日の丸”芸術祭の主催者の責任は重大なのである。その自覚の有無にかかわらず、日本は国家として〝またしても〟テロに屈したのである。この事実は重い。

 ただ反日勢力にとってこの中止措置は政治的な成功といえる。表現の自由を訴えながらそれを毀損している張本人こそが、主催者自身である。芸術を語る資格のない者たちだ。

 本源的に我が国のエリートには「意識」が皆無なのである、表現の自由に対する意識が。安全保障に対する意識が。意識の欠如を利用しようとする反日勢力に対する意識が。指導者が緊張に耐えられないようでは問題外である。健全な市井の国民の方がその「意識」を持っている者がよほど多い。

 権利を侵害された、と叫んでも醜いものが美しくはならない。


■未熟で醜い芸術表現こそ問題

 美意識の問題なのである。

 美の世界においては醜ければそれまで。美しければそれでよし。1992年に『ザ・モルグ』 と題する死体写真も発表した写真家アンドレス・セラノの1987年作品『ピス・クライスト』を例として挙げておきたい。作家自らの小便を満たした液中に沈めたキリストの十字架を撮影した写真であり、かく反キリスト的な表現が米国の助成金で制作されたことで物議を醸した

 それは隠れもなく美しい作品なのである

 表現者は基本的に時代の加害者である。だからこそ嘘を上書きする存在であってはならない。嘘に基づく表現はどんなに飾ったところで、どんなに強弁してみても、断じて美として成立し得ない。私はそう思う。

 現在我が国全体が抱えている最大の問題のひとつは、美醜の判別もつかない、嘘を嘘とキュレーションできない審美的無能にある。我が国民性である審美眼がほころびている。私はそこをひとえに憂えるのである。

釣崎清隆(つりさき きよたか)
死体写真家として知られ、ヒトの死体を被写体にタイ、コロンビア、メキシコ、ロシア、パレスチナ等、世界各国の犯罪現場、紛争地域を取材し、これまでに撮影した死体は1,000体以上に及ぶ。写真集『DEATH:PHOTOGRAPHY 1994-2011』(Creation Books)、著書『死者の書』(三才ブックス)、DVD『ジャンクフィルム』など多数

文=釣崎清隆

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