政府に潰された伝説の大麻雑誌『BURST HIGH』元編集長が、狂った現場を語る!覚醒剤、コカイン、MDMA、LSD…次々と逮捕されるライター

バースト ハイ BURST HIGH Vol.17


 それまでの私は、ガンジャは別として、違法薬物、特に覚醒剤には手を出さなかった

 私は20歳のころからのアル中だったし、子どものころに散々嫌な「シャブ風景」を見てきたからだ。私はスラム団地育ちだったので、「シャブがやってきたヤーヤーヤー」の家族の崩壊をいくつも身近に見てき、自然と「覚醒剤止めますか人間止めますか」の標語を、幼少のころから胸に刻みつけてきたのである。

 例えば、長屋の隣りに住むペンキ屋家族にシャブが入ってきて、幼稚園のころから可愛がってくれたおばちゃんが、夕方うちの小さな庭にばったりと倒れていた風景の怖さは今も新鮮だ。

(シャブが入ってきて1年も経たないうちに旦那が自殺し、その2カ月後におばちゃんも首をくくってしまった。生き残った息子も20歳すぎてポン中になり、10年後には廃人となって今も病室暮らしである)

 当時『BURST』で地方取材へ行くと、打ち上げに必ずと言っていいほどシャブが差し入れられた。が、私は適当にごまかして決して手を出さなかった。

 しかし、ドラッグ・カルチャー誌『BURST HIGH』を編む以上、真面目な私は「出されたブツは、なんでもやる」と殊勝にも決めたのだった。

 それからは、ガンジャはもちろん、覚醒剤、コカイン、MDMA、眠剤、LSD、マジック・マッシュルーム、オピュウム、ペヨーテ等、片っ端から喰いまくった。ただしヘロインは手に入らず、シンナーは「これ以上バカになったらどうすんの!」と、女から禁止されていたが。

 何をやっても楽しかった。私はやはり極楽とんぼなのか、1度もバッド・トリップに落ちたことはなかったし。まあ、当時も今もドラッグを悪いと思ったことがないからだろう。悪いことを進める雑誌を編むようなマネをするほど「世を舐めて」はいない。

「どっからブツを引っぱってたんだよ?」

 さすがに当時、本職の売人と接触したことはなかった。が、まわりにアルバイト・ディーラーの若い衆が集っていたので、そいつらに少し「金を積んで」手に入れていた。結局私は、周りの若い奴を「売って」いたのである。それどころか、ブツを持ち運ぶときは必ず女に持たせた。それも「職質で見つかっても俺を売るなよ」と言い含めて。

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