政府に潰された伝説の大麻雑誌『BURST HIGH』元編集長が、狂った現場を語る!
政府に潰された伝説の大麻雑誌『BURST HIGH』元編集長が、狂った現場を語る!覚醒剤、コカイン、MDMA、LSD…次々と逮捕されるライター
当初『BURST HIGH』は、1,800円という高定価なのにけっこう売れた。今では考えられないが、部数も2万8千部くらいあったはずだ。アメリカの老舗大麻専門誌『ハイ・タイムズ』のオーナーが直接提携を持ち込んできたくらいだ。
■編集長であり麻薬王になる曽根
私が『BURST HIGH』編集長を強く意識した出来事があった。
某年11月の末の昼間、私が女と暮らしていた石神井の借家に、数人の若い衆が集まった。
その日は、ハイ・タイムズ主催の毎年アムステルダムで行われている「カンナビス・カップ」の最終日だった。その年の、各品種の最高種が選ばれる日である。
ノート・パソコンを見ていたひとりが言った。
「あ、今年はグリーン・ハウスのモーニング・グローリーに決まりましたよ」
すると、もうひとりがテーブルにブツを置いた。
「はい、今年のグランプリ、モーニング・グローリーです」
ビックリしたなあもう。大麻専門誌『BURST HIGH』編集長になるってことは、こういうことかと思いましたよ。
それから『BURST HIGH』は徐々に業界に影響力をもっていき、業者から段ボール箱で3箱も4箱も脱法ドラッグが送られてきたり、アムステルダムのコーヒー・ショップが広告を買ってくれたり、日本のヘッド・ショップも進んで商品提供をしてくれるようになった。
そして私は、自らを「麻薬王」と呼んで増長してゆくのだった。
しかし、当然「官憲」は動き始めていた。
●連載陣が次々と逮捕
連載陣の1人がシャブでパクられたとき、取り調べ中、連載ページのコピーの束が差し出されたという。この先輩作家は、若いころNYでクラック作りに励んでいたことがあり、またヘロイン中毒時、くしゃみをしたら肋骨が3本折れたというモノホンなお方である。しかし、捕まったのは初めてだったので、執行猶予付きで出てきた。
次いでまた連載陣のひとりがシャブでパクられた。やはり取り調べ中、連載ページのコピーの束が差し出されたという。最初の連載陣とは違う署だったというのに。この方はシャブに関しては20年選手で、原稿もいわゆる「シャブ原稿」で、延々と句読点がつかない文章の書き手であった。
むろん2人は、私についても『BURST HIGH』についても、何も語らなかった。
しかし次いで、連載陣の1人から電話があった。それも「公衆電話」からである。
なんと「麻取」が、曽根(私)を捕まえるためのチームを作ったと、その部所の近くからリークがあったという。その方は、ドラッグ本編集者としての大先輩で、ガセネタを伝えてくるような人じゃない。
極楽とんぼの私でも、さすがに緊張した。
それでもドラッグを止めようとは思わなかったが。
<トカナで連載中のBURST執筆陣>
・ケロッピー前田(身体改造とサブカル)
・石丸元章(ドラッグと文学)
・釣崎清隆(ジャーナリズム・死体写真)
・福田光睦(アングラ・闇カルチャー全般)
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