宗教家になったヤクザの闇を取材!「懲役4回」「騙し合い、命の取り合いで疲れて…」【インタビュー】

 東京・新宿歌舞伎町周辺に事務所を構え、東京では知らない不良はいなかったと言われている六代目山口組系一連会の元総長が、引退して今は牧師になるために神学校に通っていると大きな話題となっている。

 この元総長はある事件で逮捕され、その際に妻から差し入れられた聖書などから希望を見出してキリスト教に入信したとキリスト教系メディアのインタビューに答えている。その道に進むには様々な障害があったが、それを愛と神の御心という信仰の力で跳ね返しているのだ。

 トカナではあるキリスト教の宗教団体の牧師の接触に成功した。ヤクザの道からなぜ、真逆とも言える宗教の道に走ったのか、その謎に迫った。

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画像は「Getty Images」より引用

 北関東の群馬県に教会を構える高田さん(仮名50代)は、数度の服役を重ねて10年以上前にキリスト教に入信し、自らも行き場所の無い人たちを救ってきたと自負する。

——なぜ牧師になったのか?

「ヤクザをやっていた時、人は私を騙そうとしたり、利用しようと近寄ってきました。それは私という存在だけでなく、後ろに構えているヤクザの代紋を見ているのです。そのような生活と仲間内での騙し合いの世界に疲れて、最後の懲役の時に習ったキリスト教の牧師さんを頼って入信して、生まれ変わった気分で頑張って、皆さんに信じて頂き、自分で教会を作りました」

——懲役は何回?

「4回です。殆どが薬物など自己責任の事件です」

——何を悟ったのか?

「私は自分の力で生きることはできない。全て私は神の御心で生かされているということです。ヤクザを辞めて牧師になった方々にも、出所後お会いして意見を聞き、お前ならできる、人を導いて間違った道から救ってあげなさいと言われて、私は自信を持ちました」

——入信はよほどの決心だったと思うのだが?

「私はヤクザの世界しか知らなかった。表向きはきれい事を並べているが、裏に回れば汚い世界。そんな世界をずっと見て育った私をイエスキリストは許してくれるのか、と思いましたが、神は寛容です。全てを受け入れて許してくれたのです」

——キリスト教でも規律の厳しい宗派などもあるが。

「私の宗派は来るものは誰も拒みません。神は平等で寛容な御心で私たちを見て導いて下さっています」

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