「人間の脳をコンピュータに繋いだ時、最悪の世界が到来。なぜなら…」世界的哲学者が警告!
長足の進歩を遂げるAI(人工知能)。遂には人間の思考をも読み取ることが可能になったが、その先にあるのは恐ろしい未来かもしれない。有名哲学者が警告を発している。
昨年、米マサチューセッツ工科大学は、人間の思考を読み取ることができるAIヘッドセットを開発し、大きな話題になった。もはや、人間の思考はブラックボックスではないのだ。AIに嘘をつくことは不可能なのである。
こうした動向に危機感を抱いているのが、知名度ナンバーワンの現役哲学者スラヴォイ・ジジェク氏だ。米保守系ニュースサイト「Info Wars」(9月8日付)が報じている。
ジジェク氏はマインドリーディング技術の行き着く先は“全体主義”だと警鐘を鳴らす。
「コンピュータが私やあなたの思考を読み取り、我々でシェアできるようになります。1つのコンピュータで我々が繋がれば、私は言葉など外部のコミュニケーションに頼ることなく、あなたの思考に入り込むことができます」(ジジェク氏)
こうしてあらゆる人々の思考が繋がれた世界は極めて恐ろしいものだとジジェク氏は言う。なぜなら、思考の自由や個人というものを根底から不可能にしてしまうからだ。
ジジェク氏はユーモアを交えて2つの例を提示している。
「ナンパは不可能になります。私が女性に会って、エロティックな愛のゲームを始める前に、“君と寝たい”という私の思考を彼女は読み取ってしまいます」
次は礼節に関わる例だ。
あまり親しくない人物が前方から歩いてきた。ここでは、いくら相手とさほど親しくなくても「こんにちは。調子はどう?」ぐらいのことを言うのが礼儀だろう。だが、これも思考を読まれてしまえば、成り立たない。実際には「お前の調子なんかどうでもいいんだけど」と思ってしまっているからだ。
確かにこうした世界では、思考は画一化され、個性は完全に死んでしまうだろう。そんなディストピアが到来しないことを祈るばかりだが、宗教的な信心や信仰にも似たようなところがあるのではないだろうか。神や仏はあなたの心を見透かしているため、いくら外見的な真似事をしても全く無意味だ。“本当に”信じていなければならない。思考が共有された世界は、他者全てが神である世界と言えるかもしれない。
参考:「Info Wars」、ほか
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