薩摩硫黄島の噴火は日本滅亡の始まりか!? 1億人「瞬殺」破局噴火の前兆… 「世界一危険な火山」に異変?

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画像は「ANNnewsCH」より引用

 2日17時36分ごろ、鹿児島県の薩摩硫黄島が噴火したが、これは他の火山噴火とは訳が違う。というのも、薩摩硫黄島は「世界一危険な火山」だからだ。7300年前に破局噴火を起こして西日本の縄文文化を滅亡させた「鬼界(きかい)カルデラ」の一部であり、今後もし同様の破局噴火に発展すれば最悪で1億2千万人、つまり日本の人口に等しい数の死者が出ると試算されている火山なのだ。

■「世界一危険な火山」薩摩硫黄島

 6年ぶりとなる今回の噴火では、噴煙が火口から約1000m立ち上っており、気象庁は噴火警戒レベルを「1」から「2」に引き上げるとともに警戒を呼びかけている。薩摩硫黄島は、薩摩半島の南約50km、薩南諸島の北部に位置する人口126人の小さな島だが、ランクAの活火山に指定され、火山学的には極めて重要な観察対象である。過去に4回もの破局噴火を起こした鬼界カルデラの北縁に位置するため、その再来が懸念されるからだ。

 筆者は2015年の記事で、この薩摩硫黄島が「世界で最も危険な火山」に選ばれたことをお伝えした。英・マンチェスター大学のアルバート・ザイルストラ教授(天体物理学)が火山愛好家たちの協力を得て「世界で最も危険な火山10」を選定し、『VOLCANO CAFÉ』というブログで発表したのだ。選出にあたっては、100年以内に噴火の恐れがあり、かつ破局的噴火に至る可能性があるという基準が用いられたが、薩摩硫黄島が1位に選定された他、日本からは阿蘇山も4位にランクインした。

■巨大溶岩ドーム、周辺の噴火… 破局噴火の可能性が急激UP!

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7300年前の幸屋火砕流と鬼界アカホヤ火山灰 画像は「Wikipedia」より引用

 実は、前述した過去記事の発表後、日本で破局噴火が起こる可能性がより一層高まっていることを示す情報が次々と登場している。まずは昨年5月、カルデラ噴火研究の第一人者である神戸大海洋底探査センター長・巽好幸(たつみ よしゆき)氏は、同大学の海洋調査船・深江丸が鬼界カルデラ全域で詳細にわたる海底地形探査を実施した結果、カルデラ内に東西22km、南北19kmの世界最大級となる溶岩ドーム構造が形成されていることを発表。しかも、このドームは日本屈指の活火山である桜島の約10倍という早さで成長しているという。そしてこの事実は、約7300年前に超巨大噴火が発生した際にマグマが全て噴出し、その代わりに新しいマグマが地下深くからどんどん噴出していることを意味するという。巽氏は「このカルデラでは、すでに次の巨大カルデラ噴火の準備過程に入ったと言えるだろう」(2018年5月28日)と指摘する

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