今年の台風被害拡大は“先人の教え”を軽視した結果だ! 「住んではいけない土地」の見分け方4つを伝授、東京は地価暴落か!?
・ 当たり前! 水害に遭いやすい土地も知れ!
では、水害の危険度について見てみよう。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で調べることができる。たとえば、ここで前項の地震リスクがワースト1となった荒川区町屋4丁目を入力して検索すると、該当地域のマップが表示され、災害種別で「洪水」を選択すると、3~5mの浸水被害が想定されいる。つまり、地震だけでなく河川の氾濫の危険性もある場所なのだ。
では、台風19号の際に浸水などの被害で話題となった川崎市中原区新丸子東3丁目のタワーマンション「パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー」を見てみると、1~3mの浸水想定を示す肌色となっている。まさに「セレブエリア」らしからぬ土地だったのだ。このハザードマップポータルサイトでは、調べたい地域の自治体が公開するハザードマップへのリンクもあり、より詳細な情報を得ることもできる。たとえば東京都23区の海抜0メートル地帯と呼ばれる一帯でも、周囲と比べて少しでも標高が高い場所は危険度が低くなるということは言えそうだ。
・ 昔の地理・地形も調べろ!
前項のリスク情報に鑑み、(東京に限らず)自分が住む土地を選ぶ際、昔はどのような地形だったのか確認することが防災上の必須作業だということがわかる。
このような情報を得るには、たとえば国土地理院がWeb上で公開する「治水地形分類図」が有用だ。ここで、上記の地震危険度ワースト1となった荒川区町屋4丁目を検索すると、主に「氾濫平野」を示す黄緑色となっている。これは、過去に何度も繰り返された洪水によって堆積し平らになった土地であることを示している。前述の武蔵小杉のタワマンも氾濫平野にあり、「セレブ」が住む土地とは程遠い実態がわかる。
・ 地名も重視せよ!
4年前の記事でも紹介したが、歴史的に災害被害に遭いやすい土地かどうかを判断するためには、「地名」も非常に重要な材料となる場合がある。たとえば、前述の地震危険度ワーストランキングで2位の足立区千住柳町には、「柳」の文字が含まれるが、柳が生える土地は湿地であるからして、地盤が弱いことが推測されるのだ。また、前述の長野市の新幹線車両基地は「赤沼」の地名であり、地図を見なくても地盤が緩い沼地であることが窺える。
このように、先人たちが土地の災害リスクをなんとか後世に伝えようとして付けた地名を「崩壊地名」と呼ぶ。今は川がなくても旧河道など水辺にあった土地には、水に関係した地名がついているところが多い。たとえば「川」「河」「江」「沢」「瀬」「浦」「池」「沼」「袋」「泉」「井」「汐」「潮」「浜」「洲」「須」「田」といった漢字が地名に含まれる場合は、注意しなければならない。
ところが、である。現代では土地の資産価値を守るなどの理由から、災害を想起させる地名を変えてしまう行為もまかり通ってるので注意が必要だ。たとえば「光が丘」「希望ヶ丘」のように“キレイでおしゃれな地名”は、近年になって命名(改名)された新興住宅地であるケースが多い。そういった場所の旧地名を調べると、実は災害の記憶を風化させないための地名になっていたという事例は確かに存在するのだ。昔ならば、本来このような災害リスクが高い土地は「住んではいけない土地」とされ、積極的に住居として選択されてこなかった。それが、とりわけ東京のような大都市では人口増加と土地不足によって昔の川や田んぼ、さらに山の斜面まで宅地造成されて家が建てられるようになった。あまりマスコミは指摘しないが、日本で災害が多発する理由には、そのような“金絡みの”要因があることも忘れてはいけない。
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2024.10.02 20:00心霊今年の台風被害拡大は“先人の教え”を軽視した結果だ! 「住んではいけない土地」の見分け方4つを伝授、東京は地価暴落か!?のページです。セレブ、百瀬直也、地震、台風、粥占、ハザードマップ、水害、武蔵小杉、地価、タワマンなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで