第二次大戦中に撮影された“巨人”の写真、その驚くべき真相とは・・・

第二次大戦中に撮影された“巨人”の写真、その驚くべき真相とは・・・の画像1
画像は「The Ancient Code」より

 1942年12月、イギリス空軍(RAF)の偵察機が撮影したとされる一枚の写真がある。そこに写っていたのは、山々を見下ろすほどの巨大な人影。この写真は「巨人の実在を証明する決定的な証拠」として、長年インターネット上で拡散され、多くの人々の想像力を掻き立ててきた。

 しかし、この一枚の写真にまつわる物語は、多くの人が信じてきたものとは全く異なる真実を隠していたのである。

世界中に散らばる巨人の痕跡

 そもそも、巨人は本当に存在したのだろうか。歴史を振り返れば、世界中の数多くの古代文化に巨人の伝説が残されていることがわかる。

 旧約聖書にも、その存在を示唆する記述がある。

「そのころ、またその後にも、地にネフィリムがいた。これは、神の子たちが人の娘たちのところにはいって、娘たちに産ませた者であり、大昔の名高い巨人たちであった」(創世記 6章4節)

「そこで、わたしたちは、ネフィリム(アナクの子孫はネフィリムの出だ)を見た。わたしたちの目には、自分たちがいなごのように見えたし、彼らの目にもそう見えたにちがいない」(民数記 13章33節)

 また、1988年にはヨーロッパの大手新聞が、エジプトで発見されたという「長さ38cmの人間の指」の写真を掲載し、大きな話題を呼んだ。さらに遡れば1912年、南アフリカで狩りをしていた男が、硬い花崗岩にくっきりと残された長さ約1.2メートルの巨大な足跡を発見している。

 こうした断片的な「証拠」は、太古の地球を闊歩していたかもしれない巨人たちの姿を我々に想像させるには十分すぎるほど魅力的だ。

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写真の正体はノルウェー映画のワンシーンだった

 では、冒頭の「イギリス空軍が撮影した巨人」の写真は、これらの伝説を裏付ける決定的な一枚なのだろうか。

 結論から言えば、答えは「ノー」である。

 多くの人々を混乱させ、「巨人は実在する」と信じ込ませたこの衝撃的な写真は、実は2010年に公開されたノルウェーの映画『トロール・ハンター』の一場面を切り取ったスクリーンショットなのだ。

 少し考えれば、おかしな点に気づく。もし本当にイギリス空軍がこのような巨大生物を発見したのなら、たった一枚しか写真を撮らないだろうか?もっと大騒ぎになっていたはずだ。

第二次大戦中に撮影された“巨人”の写真、その驚くべき真相とは・・・の画像2
映画『トロール・ハンター』の一場面
第二次大戦中に撮影された“巨人”の写真、その驚くべき真相とは・・・の画像3
画像は「The Ancient Code」より

検証で暴かれた“巧妙なデマ”

 この写真の正体は、海外の巨大掲示板Redditのあるユーザーによって決定的に暴かれた。彼は映画『トロール・ハンター』の映像と問題の写真を重ね合わせ、二つが完全に一致することを証明する比較画像を作成したのだ。

 この検証を行ったユーザーは、「本当にこの話をもっと知りたかったから、ちょっと悲しい。僕は信じたかったんだ!」とコメントしており、多くのオカルトファンが抱いたであろうロマンと、その結末への落胆を代弁している。

 この一件は、現代においていかに巧妙なデマ(フェイク画像)が簡単に作られ、もっともらしく拡散してしまうかを示す好例と言えるだろう。地球上には未解明の謎が数多く残されているが、少なくともこの一枚の写真は、その謎の一つではなかったようだ。

参考:The Ancient Code、ほか

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