脳がブっ飛ぶお茶「アヤワスカ」徹底解説 ― 完全トリップ、DMT、LSD、脳波測定…
DMTによって、被験者の脳波には3つの特徴的な変化が現れていた。一つはアルファ波の減少で、脳が安静状態にあるときに見られる特徴で、LSDなど他の幻覚剤を使用した時にも起こるという。また、デルタ波とシータ波のリズミカルな振動が見られたが、このパターンはレム睡眠中に起きるものと似ていた。さらに、DMT使用中の脳の電気活動は全体的に予測不能な状態になっていたという。
「DMTでみられる脳内活動の変化は、シロシビンやLSDのような幻覚剤でみられるものとは少し異なっていました。他の幻覚剤では脳波は減少するだけです」(ティンマーマン氏)
実験中、被験者は自分の体験を逐次報告していた。このレポートと脳波の変化を比較すると、脳でアルファ波が減少し、混沌としたパターンが出現している時、被験者はより激しい幻覚を体験していたそうだ。脳波の観測結果は、彼らが目覚めたまま鮮やかな夢を見ているような状態にあったことを示していた。
ここまでの研究結果をまとめたティンマーマン氏らの論文は、今月19日付のオンラインジャーナル「Scientific Reports」に掲載された。彼らは引き続き、fMRIなどを使ったより詳細な脳の観察を行いたいと考えているという。
「DMTの研究は、脳の活動と意識に関する重要な洞察を与えてくれると考えています」とこの研究の意義を語るのは、サイケデリック研究センター長であるロビン・カーハート・ハリス氏だ。いずれはサイケデリック体験のメリットが明らかにされ、精神障害の新たな治療法にもつながると期待を寄せている。
参考:「Live Science」「Scientific Reports」「Imperial College London」ほか
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