コンゴ最強オシャレ軍団「サプール」来日公演!緊急・徹底解説! 音楽&ファッションが世界で大注目!

――ところで、これからのサプール文化はどのような方向に向かうと思っている?

「サプールという文化は、長い歴史がある。世代が変わっても引き継がれて行くだろう。パパ・ウェンバは、亡くなってしまったがザイール/コンゴ(民)の音楽をアグレッシヴなものにした。偉大な足跡を残したミュージシャンだ。我々は、そのことを忘れてはいけない。サプールは、生き様そのものと言える」

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パパ・ウェンバ

 筆者は、以前、パパ・ウェンバと話しているときに、「サプールというものがなかったらどうなっていたか?」という質問をしたことがある。そのときパパ・ウェンバは、「サプールというのは、ひとつの文化だ。もしもこの文化がなかったとしても、我々はオシャレをしているだろう。まず自分自身が着飾ることが大切なんだ。どんなブランドものの洋服でもいい。オシャレをするということ自体が人生をエンジョイすることに繋がるんだ」と答えてくれたことがある。

 スティノは、パパ・ウェンバのもとで色々なことを学んだ。このことによって、人間としてひとまわりもふたまわりも大きくなった。彼がヴィヴァ・ラ・ムジーカだけではなくインターナショナルなグループでも歌うことができたのは、パパ・ウェンバの信頼を得ていたからだ。サプールについての考え方もパパ・ウェンバのそれを引き継いでいる部分がある。

『音部屋スクエア』で行われたコンサートでは、往年の名曲である『M.J Ngoyi』や『Mista』などが演奏された。ちなみにM.J Ngoyiは、妻の名前だ。また、スティノは、その独特なダンスも披露した。彼は、マイケル・ジャクソンのファンで、アクションやステップなどは、マイケルのそれを取り入れている。

 ちなみに今回のコンサートでパリから来日したのは、スティノひとりだ。バックは、在日コンゴ人ミュージシャンと日本人ミュージシャンが務めた。また、来年もコンサートが予定されているので、足を運ぼうと思っている。

 

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文=酒井透

写真週刊誌「FOCUS」(新潮社/休刊中)編集部カメラマンを経て、現在、秘境・不思議スポット探検家/写真家として活動中。「FOCUS」時代には、逮捕直後の宮崎勤をスクープする。国内はもとより、これまでに50カ国あまりで取材活動を行っている。著書に『中国B級スポットおもしろ大全』(新潮社)、『未来世紀 軍艦島』(ミリオン出版)などがある。最新刊は、『軍艦島 池島 長崎世界遺産の旅』(筑摩書房/共著)。
Twitter:@toru_sakai

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