永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”、スイス銀行、海賊も…!?

【薬理凶室の怪人で医師免許持ちの超天才・亜留間次郎の世界征服のための科学】

 国、イランの緊張が高まるにつれ、スイスの仲介役としての役割が再び脚光を浴びている。スイスと言えば永世中立国だが、実は特殊な「海軍」をもっている。今回はそれを紹介しよう。

■スイス海軍

永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の私設軍隊、スイス銀行、海賊も…!?の画像1
欧州の主要河川と水路。欧州の河川舟運産業、実際の川幅の地形とは無関係で線が太い水路ほど流通量が多い。画像は「欧米の河川舟運産業の実態及び需要に関する調査」より引用


 スイスは海がない内陸国なので海軍はありません。しかし、船舶による水上輸送は行われており、多数のスイス船籍の船が世界中の海を航海しています。

 第二次世界大戦では全方位をナチスドイツとその味方に囲まれて孤立しながらも、中立を維持し続けたスイス経済を支えるために武器なき戦いに挑んだ船乗りたちがいました。

 第二次世界大戦中、世界の海を駆け巡ったスイスの船と船員を管轄する「スイス海上運輸局」(Swiss Maritime Navigation Office、SMNO)という上部組織と、そこが所轄する「スイス商船隊」(ドイツ語表記:Schweizer Hochseeschifffahrt)という組織がありました。

 スイス商船隊の存在目的は、スイス経済を維持するためのシーレーンの確保です。つまり、本質的に他国の海軍と同じ目的を持っています。手段として戦闘を行わないだけで、実質的には非武装中立なスイス海軍と呼ぶべき海運組織なのです。

 第二次世界大戦中にスイスが苦労したことの一つが、石油資源の輸入でした。

 スイスは石油を輸入頼りにしていたので、全方向をナチスドイツに囲まれた中では、アメリカから石油を輸入することは困難を極めました。陸上輸送は到底不可能で、船舶輸送しか手段がありません。

 完全に内陸国のスイスにどうやって船が入ってくるのかと言うと、大西洋を越えて北海に入り、海と川の接続点で小型船に積み替えて、ライン川を遡ってその水源の手前にあるスイスのバーゼル港までたどり着き、後はスイス国内を鉄道などで運びます。

 川を進む時は、最大でも排水量3000トン以下の小さな船しか使えません。1万トン級の石油タンカーが河口に到着すると、4隻の河川用小型タンカーに積み替えて、そしてドイツとフランスの国境付近を流れる川を遡り、スイスのバーゼルに到着するのです。

 永世中立を身を守る唯一の盾にして銃1丁持たない非武装のスイス商船隊は、戦時中のスイス経済を支えました。

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