永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”
永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”、スイス銀行、海賊も…!?
■スイス傭兵の復活
第二次世界大戦から東西冷戦期まで、スイスの海運を支えたスイス人船乗りたちでしたが、冷戦終結後は急激に数が減っていき、スイスの船なのにスイス人が1人も乗っていないことが常態化します。
スイス人にとって船乗りは何の魅力もない仕事になってしまったのです。最も減った時にはスイス人船員が全世界で5人と絶滅危惧種にまでなりました。
ところが、2008年を境にスイス人船員が激増します。
船員の給与水準は5倍近くにまで賃上げされ、2019年現在は651人のスイス人船員がいます。どうして100倍以上に増えたのでしょうか? なぜ彼らは急に船員を志願するようになったのか? 急に増えた志願者はどこから湧いて出たのか?
彼らのほとんどが元スイス軍兵士です。徴兵制度のあるスイスでは元兵士は珍しくありません。つまり、彼らの仕事は船の運航ではなく船の警備、民間船に乗り込んで海賊から船を守る警備員、いわゆる民間軍事会社(傭兵)の一種です。
スイス海上運輸局はスイス人船員に身分証明書となる船員手帳を発給していますが、公式の技能証明はならず、船員としての技能証明は外国で別途取得する必要があると公式に明記されています。スイス人船員の大半が船乗りの技能を持たないというのは変な話ですが、実際に船を運航しているのはアジア系の船員です。スイスの船なのにスイス人が1人も乗っていないことが常態化していた時代と全く同じです。
スイス海上運輸局は、スイスにある6社の船舶会社を代表する6人の委員によって運営されていますが、実質的にアポンテ家最強無双状態で、スイス人船員の正体はMSC警備部の社員であり、アポンテ家の私設軍隊です。
スイス船籍の船にスイスの公的機関が発行した身分証明書を持つスイス国籍のスイス人船員が乗っているのですから完璧に合法です。船にスイス政府が自衛のために必要最低限の範囲と認めた武装が付いているのも、もちろん合法です。まあ、武器と言っても12.7mm重機関銃なんですけど、小さな海賊船なら簡単に沈めますよ。
実際に、スイス海上運輸局は「スイスの船主はボルチック国際海運協議会が定めた慣行基準を忠実に実行しており、船主各自が海賊を撃退する特別な方法を持っている」と微妙な表現をしています。
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2024.10.02 20:00心霊永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”、スイス銀行、海賊も…!?のページです。スイス、海軍、海運、ジャンルイジ・アポンテ、MSCなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで