永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”
永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”、スイス銀行、海賊も…!?
今や海賊も逃げ出す海運王アポンテ家の私設軍隊ですが、その背景にはそうでもしなければ船を守れない切実な理由があります。
2008年、リビアでスイス人ビジネスマン2人が拘束される事件がありました。この時、スイス政府は何もできず、大統領が謝罪に行った挙句に1人は解放されず、リビアで禁固4ヶ月の実刑になりました。
永世中立国のスイスは国外に軍隊を送れないだけでなく、外国の軍隊に救出を頼むこともできません。スイスの国外で起こったことに関しては武力行使が一切できないので、話し合って金を払う以外の解決手段を持たないのです。
この事件によって、スイス人なら襲って人質にしてもどこの国の軍隊も攻めてこないし、身代金が取れると学習されてしまいました。
この一件で、海運王アポンテは船に何かあっても、政府も軍も助けてくれないことを悟ったのではないでしょうか?
実際に2018年9月22日に、スイスの海運会社マッセル・シッピングの貨物船MVグラールスがナイジェリア沖で海賊に襲撃され、7人のフィリピン人とスロベニア、ウクライナ、ルーマニア、クロアチア、ボスニアそれぞれ1人から成る12人の乗組員が捕らえられる事態に。1か月以上経って解放されましたが、同様の攻撃を助長する可能性があると言って人質の解放につながるオペレーションの詳細を公表することを拒否したまま、事件後に解放された貨物船MVグラールスは別の会社に売却され、スイス船籍を辞めてパナマ船籍にを変えました。
たぶん、身代金払ったんでしょうね。
スイス船籍を辞めてしまうとスイス銀行から船と言う高額資産の購入資金を低金利融資してもらうことができなくなります。今ではマッセル・シッピングも含めたスイスの海運会社はアポンテ家の私設軍隊とも事実上のスイス海軍とも言えるMSC警備部に傭兵を頼むようになったのです。
こうしてスイス人傭兵は、海のない国の海兵として復活しました。
参考:「スイス商船隊75年史(Marine suisse :75 ans sur les océans, Olivier Grivat,
Editions Imagine)」「スイス海上運輸局」「Wikipedia」ほか
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2024.10.02 20:00心霊永世中立国・スイスの謎! スイス海軍は「最強の一般人」を集めた超大富豪の“私設軍隊”、スイス銀行、海賊も…!?のページです。スイス、海軍、海運、ジャンルイジ・アポンテ、MSCなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで