インドの大学医学部で「幽霊学」正式開講! “原因不明の病気”をアーユルヴェーダで… 医学が独自進化の衝撃理由も!
■SNSでは専門家から疑問の声も
インド国立精神衛生研究所(Nimhans)による2016年の調査では、インド人の14%近くが精神疾患であるというショッキングな数字が報告された。そして2017年、WHOはインド人の20%が人生のある時点でうつ病に苦しむ可能性があると推計している。
しかし13億人の人口を抱えるインドにおいて、メンタルヘルスの専門家が4000人未満と少ないことも影響し、これらの問題について社会的に意識されることはほとんどない。
そして前述したように精神疾患に対する社会的スティグマが共有されているため、特に農村部や貧しい地域では多くのインド人が精神疾患の治療を期待してシャーマンや魔術師のもとを訪れている。
政府が運営する大学である“幽霊学”コースが開設されるという今回のニュースだが、ソーシャルメディアでは幾人かの専門家よって疑問が投げかけられている。
ある専門家は、精神疾患の初期の段階での適切な投薬が最も確実な唯一の治療法であり、最初からアーユルヴェーダ療法を適用するのは大いに疑問であるとしてツイッターで指摘している。
また国立大学の正規の科目としては、“幽霊学(Bhoot Vidya)”というコース名を疑問視する声もあるようだ。さらに今日のグローバルな高等教育の現場が、ビッグデータや人工知能、機械学習、高速通信技術などに力を入れているのに、インドの教育当局がアーユルヴェーダに回帰していてよいのかという指摘もあるようだ。
すべてがうまく運んでいるわけではないようだが、それでも国民の高い精神疾患率への対処は、優先されるべきインド国内の重大問題であることに変わりはない。インド人に馴染み深いアーユルヴェーダ療法で国民のメンタルヘルスが改善できるのか、まずはコースの受講修了者が世に出てからの話になるだろう。
参考:「BBC」、「India Today」、「Newsweek」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊インドの大学医学部で「幽霊学」正式開講! “原因不明の病気”をアーユルヴェーダで… 医学が独自進化の衝撃理由も!のページです。幽霊、アーユルヴェーダ、仲田しんじ、民間療法、精神疾患、古代インド、心身症などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで