生きた細胞で作ったロボット「Xenobot」誕生! ケガを自己修復、進化の可能性…生物兵器に応用か!?
実験では円を描いて移動するものや、体の中央に穴が開いた構造を持つものなども作られた。シミュレーションによれば、体の穴に物質を入れて運ばせることも可能だといい、体内で薬物を運ばせるシステムにも応用できる可能性がある。また、海洋プラスチックや放射性物質汚染の除去といったことにも応用できるかもしれないといい、「従来の機械にはできないような、生きたロボットを使った様々な有用なアプリケーションを想像することができます」とレヴィン氏は期待を膨らませている。
医学など多方面での活躍が見込まれるXenobotであるが、一方で、生物兵器への応用が不安視されている。また、この研究は生物の定義を変えてしまう可能性を秘めているとの指摘もある。研究チームは「生きている」と表現しているが、現在のところ、Xenobotは生殖することも自力で進化することもできない原始的なものだ。しかし、今後研究が進み、構造が複雑化し、神経細胞の組み込みなどが行われたらどうなるか? その予測がつかないのも確かである。
この点について、レヴィン氏は次のように語っている。
「人類が未来も生き残るためには、複雑な特性が単純なルールからどうやって生まれるのか、より深く理解する必要があります」
生きたロボットの開発はまだ始まったばかりであるが、その研究の果てにどのような物が現れるのか、楽しみでもあるし恐ろしくもある。
参考:「PNAS」「The University of Vermont」「The Guardian」ほか
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2024.10.02 20:00心霊生きた細胞で作ったロボット「Xenobot」誕生! ケガを自己修復、進化の可能性…生物兵器に応用か!?のページです。米国、ロボット、カエル、細胞、最新研究、Xenobotなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで