外出自粛中に病んだ心に効果絶大! 東大教授が癒し威力を保証する「都市空撮映像」を熱弁!
まずは鎮静系。『virtual trip 空撮 東京夜景 TOKYO TWILIGHT FROM THE AIR』(ポニーキャニオン)。日没直後のブルーアワー、渋谷上空から新宿に向かってゆっくり漂うシーンから始まります。風音が気持ちいいです。東京オペラシティの真上に来て、都庁ツインタワーを視界の縁にかすめつつ超高層ビル街を丸ごとスルー、歌舞伎町~東京ドーム~秋葉原へと逸れていきますが……新宿ファンは落胆しないように。新宿にはあと三回も立ち寄って、ビル群を舐めるように全方位映してくれますから。
全体、移動がゆっくりで、ほぼワンカット。終盤で二度、渋谷と芝公園でクロスフェードが入る以外は、切れ目なしのリアルタイム滑空。すさまじい没入感の持続です。
2007年6月撮影なので、スカイツリーはありません。渋谷ヒカリエも虎ノ門ヒルズもありません。ノスタルジー充満です。最終盤でヘリは、東京タワーを旋回していたかと思ったら俄然加速し、汐留シオサイトから竹芝~芝浦まで一直線。今さっき密着していた東京タワーを湾岸ビル群越しに遠望しながらやがてレインボーブリッジ……何度観てもこれ、鳥肌が立ちます! 今さらながら東京は美しいです! 全体、音楽が超幻想的なのですが、最終盤で幻想がはじけてオルガスムに。レインボーブリッジ越しにお台場の光を浴びながら、東雲~夢の島~京葉線+首都高速湾岸線と並走して新木場のヘリポートへ帰着。
この作品の特徴は、首都らしい雰囲気が最も濃厚な港・千代田・中央の都心三区を比較的短時間で流し、新宿、渋谷といった副都心を丹念に映しているところ。銀座を2秒で通過するのは空撮的に見ごたえある建物がないからでしょうが、日本一の超高層ビル群を擁する東京駅周辺~霞が関ですら一度さらっと流すだけ。四回立ち寄りの新宿、三回立ち寄りの渋谷に比べ、未消化感は否めません。ただし、中盤で不意に眼前に立ちはだかる大手町~丸の内ビル群の林立ぶりは、終盤・芝浦幻想と並ぶ名シーンです。
『virtual trip 空撮 東京夜景』の強烈な鎮静効果に陶酔した後は、心身を高揚させましょう。『virtual trip』の手作り臨場感から一転、カットを多用したデザイン本位・完成度本位の『東京空撮夜景 TOKYO Bird’s-eye Night View』(シンフォレスト)。4K撮影の画質は『virtual trip』をワンランク上回り、カメラワークも計算され尽くして、東京の細部をくまなく伝えます。ジャズ調の音楽が、異常なほどポップな高揚感で包んでくれます。
こちらは2018年撮影で、渋谷スクランブルスクエアが建設中である以外は、ほぼ2020年と同じ印象。スカイツリーの足もと・浅草――『virtual trip』では飛ばされた浅草にも立ち寄って、浅草寺の仲見世通りをしっかりたどります。銀座も和光をクローズアップしに行きますし、西新宿や六本木ヒルズにしつこく立ち戻った『virtual trip』のようなアート的偏執性もなく、代表的なスポットを各一回ずつ、バランスよく撮っていきます。
リズムに乗って手足が動いてしまいます。あなたが東京在住なら、地元がこんな美形だったかと目をみはるでしょうし、地方在住なら、「渋谷スクランブル交差点、人多い!」「表参道、明るそう!」「隅田川、橋が玉石混淆すぎ!」無限に想像が膨らむでしょう。「この可愛い国会議事堂が日本一高い建物だった時代もあったんだなあ!」
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2024.10.02 20:00心霊外出自粛中に病んだ心に効果絶大! 東大教授が癒し威力を保証する「都市空撮映像」を熱弁!のページです。空撮、新型コロナウイルス、COVID-19、都市空撮などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで