”人類滅亡恐怖症”の東大教授が選ぶ「最高の滅亡映画」5選! 隕石・核兵器…狂気の哲学者バートランド・ラッセルが水爆を愛した理由も!

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『メランコリア』(ジェネオン・ユニバーサル)

 ラース・フォン・トリアー監督の『メランコリア』(2011)ほど慄然とさせられた映画はありません。なにしろ目覚めてしまったのです。ああこの感覚って俺……なんたる性癖……「人類滅亡恐怖症」だ……と。百年後に、いや千年後に人類滅亡が迫っているとして、それを防ぐためなら、私一人の命をいますぐ投げ捨ててかまいません。即決できます。

『メランコリア』という映画を私、鬱病の女性の心象風景を描いたサイコホラーだと思い込んで見始めました。「惑星」は比喩表現だと認識したまま後半に突入、あれよあれよと本物の惑星が地球に接近して来るじゃありませんか! この「ジャンル間違い」のおかげで、「シーン再解釈」の貴重な経験もしてしまいました。鑑賞中は何とも思わなかった1シーンが、後で「ああっ、あそこ怖かったなあ!」と痛感させられるアスペクト変換です。

 そのシーンというのは、惑星が地球に衝突してくる軌道を丁寧に図解したウェブサイトを、登場人物が見るシーンなのですが。そう、終末が近づいても、淡々とこういう計算に没頭するやつ、真理をせっせと世に告げるやつ、いるよな。それが人間の常なんだ。そう思っても怖いし、そんな例外的なサイコパスもいる。そう思っても怖い。常でも例外でもどっちも怖い。世のすべてをひたひたと恐怖化してゆく名作です。

 惑星が衝突したら地球は跡形もなくなりますが、恐竜を絶滅させたあの隕石の十倍程度のやつだったらどうでしょう。地球は原形をとどめるものの、それでも確実に人類は滅亡します。そして『メランコリア』の一挙破滅型と比べ、衝突地点から周りへ向かって徐々に破滅が拡がるタイムラグが、恐怖に微妙な色合いを添えるでしょう。

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