【悲報】人は平均1日6000回思考していると大学研究で判明! 最高度のプライバシーである“思考の解明”が始まってしまう!

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画像は「nature communcations」より

 「心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば……」とは、鎌倉時代に書かれた『徒然草』の冒頭文だが、こうした思考の移り変わりを可視化する研究が発表された。

 米誌「Newsweek」(7月15日付)によると、カナダ・クイーンズ大学の心理学者らが、今月13日にオープンアクセスジャーナル「Nature Communications」に発表した論文で、人は1日に約6200個の思考を持つことを発見したという。

Brain meta-state transitions demarcate thoughts across task contexts exposing the mental noise of trait neuroticism(Nature Commucations)

Humans Have More than 6,000 Thoughts per Day, Psychologists Discover(Newsweek)

 研究を主導したジョーダン・ポッペンク准教授らは、fMRIを使用し、被験者らの脳内の血流の変化を見ることで、思考の始まりと終わりを線状の“ワーム”で可視化した。新たな思考に映ると、新たな“思考ワーム”が発生する。映画を観ている時に映画内で新しい出来事が起きると、新たな思考ワームが発生することに気付き、そこから新たな思考の出現と思考ワームの出現が対応していることに思い至ったそうだ。

 ただ、このアプローチは、思考の内容を特定できないという大きな限界があるが、これは同時に最大の特性でもある。思考内容の理解を諦めたことで、むしろ思考の検出に特化した画期的な発見を可能にしたからだ。このことをポッペンク准教授は「心の言語の句読点を理解するために、語彙を飛ばした」と表現している。

 これまで“思考の移り変わり”に関する研究は、ボランティアの自己申告に頼るしかなく、信頼性が低いことで知られていたという。それに対し、今回の研究は客観的に思考の開始を測定することができるため、心の“ブラックボックス”を覗く一助になるとのことだ。

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 今後、研究チームは認知ダイナミクスが生涯にわたってどう変化するのか調査し、思考速度と個人の資質の関係をより深く研究していくという。また臨床面でも、統合失調症の無秩序な思考や、ADHDや躁病に見られる急速な思考を検知することで、早期発見に貢献できるかもしれないそうだ。

 ところで、トカナでもお伝えしたように、いま世界中で脳とコンピュータを接続する方法が研究されているが、心というブラックボックスの解明という点で今回の研究もそうした潮流の延長線上に位置づけられるだろう。ただ、最高度のプライバシー領域である思考の解明は、ディストピアを招きかねないものだ。哲学者のスラヴォイ・ジジェクは、心の科学的解明、特にマインドリーディング技術の行きつく先は全体主義だと警鐘を鳴らしている。

 ジジェクによると、こうした世界ではナンパも社交辞令も不可能になるという。言葉に頼らなくてもそのまま思考が相手に伝わってしまうからだ。そんな恐ろしい世界にしないためにも、技術の進歩を手放しで喜ぶだけでなく、それが持つ将来的な影響も考慮しなくてはならないだろう。

 

参考:「Nature Communications」、「Newsweek」、ほか

編集部

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