【緊急】アフリカで「ワクチン由来の新たなポリオ」が拡大中と判明! ポリオ根絶宣言直後の異常事態…一体何が?

 今年8月、WHOがアフリカでのポリオ根絶を宣言した。2016年にナイジェリアで最後の感染が確認されて以来、4年間新規感染者が報告されなかったことを受けての宣言で、この公衆衛生上の歴史的成功は日本でも大きく報道された。だが、今月に入ってアフリカで新たなポリオ感染者が報告されたという。ポリオは根絶されたのではなかったのか? 英「The Guardian」(9月2日付)などが報じている。

Vaccine-derived polio spreads in Africa after defeat of wild virus (The Guardian)

画像は「Getty Images」より引用

 記事によれば、ポリオ感染が確認されたのはアフリカ北東部のスーダンの子供二人で、一人は南ダルフール州の4歳児、もう一人はガダーレフ州の3歳児だという。両州ともに隣国との国境に接しており、二人から分離されたウイルスの分析結果は、スーダンの隣国であるチャドと中部アフリカに位置するカメルーンで昨年から広まっている株との関連を示していた。

 アフリカのポリオは根絶されたのではなかったのか? と困惑する向きもあるだろう。実はポリオの原因となるポリオウイルスのうち、アフリカで根絶されたと宣言されたのは野生株で、今回新たに発見されたスーダンのは、生ワクチン由来のポリオウイルスの感染者なのだ。

 ポリオワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンの二種類が存在する。ポリオワクチンというと口の中に垂らすタイプを思い浮かべる方が多いだろうが、こちらは生ワクチンである。生ワクチンは弱毒化したウイルスを含んでおり、安価で製造が容易、注射器が不必要で扱いも簡単とあって、全世界でポリオ患者を激減させる高い効果を発揮してきた。

 しかし、上下水道が整備されていない国などでは、便として排出された生ワクチン由来のウイルスが環境の中で変異し、再び病原性を獲得してその土地の人々に感染してしまうことがある。現在スーダンやチャド、カメルーンなどで広まっているのはこのような生ワクチンのウイルスが変異したタイプの株で、過去にもアフリカ各地やパキスタン、フィリピンなどで断続的な流行を起こしているという。

関連キーワード

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ