【衝撃】外科手術は不要、光で脳をコントロールする技術爆誕! 簡単に人を洗脳できる「光遺伝学」の進歩が凄まじい!

■非侵襲的な光遺伝学システムの開発

 脳は電気的信号によって活動し、無数の神経細胞のネットワークによって、我々の記憶、感情、行動を生み出している。光遺伝学はこのプロセスを人為的に“乗っ取る”技術である。

 研究チームはウイルスを使用して、藻類のタンパク質の特別なファミリーであるオプシンの遺伝子を生きているニューロンに追加する。オプシンは、特定の周波数の光パルスのもとで開く特殊な“ドア”であり、哺乳類の脳細胞には存在しないものである。

 オプシンをマウスのニューロン(または我々のニューロン)に導入すると、本質的に光に応答する“超能力”が得られる。古典的な光遺伝学ではオプシンが点在するニューロンの近くに光ファイバーを埋め込み、光刺激を提供して“ドア”を開ける。コンピュータでプログラムされた光パルスは、脳の特定の領域にあるこれらの光に敏感なニューロンを標的にして、操り人形のように脳活動を制御することが可能なのだ。

 科学者は遺伝子工学を駆使してニューロンのどの集団がどのような働きをしているのかを“解読”している。たとえば、短期記憶をエンコードするものだけを特定したり、うつ病やてんかんに関与するものだけを選別したりすることができるのだ。そして光を使ってこれらの神経回路を操作できることが、光ファイバーを使った実験で確かめられている。

 しかしマウスの実験ならいざ知らず、光ファイバーを人間の脳に埋め込むのは今のところまだ現実的ではない。したがって次世代の光遺伝学に求められていたのは、非侵襲的なシステムの開発であったのだ。

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画像は「Unsplash」より

■頭皮に光を当ててマウスの行動を変えることに成功

 光ファイバーを使わずにオプシンの“ドア”を開くことがはたして可能なのか。

 幸いなことにすでに“候補者”がいた。それは「ChRmine」と呼ばれるロドプシン(オプシン+レチナール)で、光に対する驚くほど速い反応時間と、ニューロンに大電流を生成する能力で際立った特徴を有している。きわめて光に敏感であるため、頭蓋骨の外から当てた光にも反応するというのである。

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