遺伝子は我々の自由意志まで支配していた!? 政治的信条、友人関係、“経験”まで遺伝する可能性!

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 我々は皆、自分の行動は自分で決めていると信じているが、実際のところはどうなのか? 近年の研究によって、知性や衝動性、さらには精神障害などなど、我々の意思に関わる様々な要素に遺伝子が関わっていることが明らかになりつつある。遺伝子は我々の自由意志をも支配しているのか? 科学メディア「The Conversation」(10月14日付)が取り上げている。

How much do our genes restrict free will? (The Conversation)

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画像は「Getty Images」より引用

 人間の脳はエレガントな機械であるとみなすこともできる。外界からの様々な刺激が入力されると、脳はそれを処理して、行動という形で出力を返す。脳内での処理に影響するのは、過去の経験や記憶、そして学習である。人生の積み重ねが個々の脳をそれぞれユニークなものにしているのだ。

 だが、最近では遺伝子が行動にも作用していることが明らかになっている。その全貌は未だはっきりしないが、信仰心や政治的イデオロギー、さらには友人を作ることなど、自分の意思で決めていると思っているような複雑な行動にも、遺伝子が影響しているようなのだ。

 目や髪の色を決めるように、遺伝子は脳の構造や回路の基礎に関わっている。多くの遺伝子は我々がまだ子宮内にいるうちに働いてその脳を作り上げ、生涯その行動に影響を与えているだけでなく、自閉症スペクトラム障害や双極性障害などの素因を埋め込んでいることもある。

 また、両親や祖父母の「経験」が遺伝している可能性も示されている。遺伝子の配列そのものではなく、その表面に付けられたタグの変化が遺伝子の発現パターンを変える「エピジェネティクス」という機構が存在するが、どうやらこの変化は子孫に伝達されるようなのだ。例えば、米国の南北戦争で虜囚となった人々の息子は40歳代半ばまでに一般より11%も高い死亡率を示していたり、ホロコースト経験者とその子孫はストレス反応に関与するホルモン・コルチゾールに関連する遺伝子にエピジェネティックな変異が起こっており、不安障害の影響を受けやすいことが示されている。

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