「思考による遺伝子制御」に成功していた!? 意識や脳波が人体に大きな影響力…“偽の手術”も手術と同程度の効果!?

画像は「Collective Evolution」より

 2014年、独チューリッヒ工科大学のマルティン・フセネガー教授らは、「思考による遺伝子制御」に成功した。「nature communications」(2014年11月12日付)によると、その概要はこうだ。

(フセネガー教授らは)光が当たると遺伝子を活性化するように操作された細胞が含まれる移植材料を考案、作製した。この遺伝子の活性化によって、タンパク質が産生される。この研究では、無線でスイッチを入れることができるLED素子が細胞と共にマウスに移植された。(nature communications)

 放出されるタンパク質の量は、瞑想、集中、バイオフィードバックの3つの状態における被験者らの思考によって制御された。マインクラフトをプレイし、集中していた被験者は、平均的な量のタンパク質量を生成し、瞑想した被験者は多くのタンパク質を生成。マウスの体内に移植されたLEDライトを観察し、それを意識的にオンオフするというバイオフィードバックでは、自在にタンパク質の量をコントロールできたという。

 この技術が応用されれば、慢性的な頭痛や腰痛、てんかんなどの神経疾患に対し、思考により制御されている体内インプラントが特定の脳波を早期検出することで、症状を緩和できると期待されている。

画像は「getty images」より

 思考や脳波が人体に大きな影響力を持ち得る可能性がこの研究により示唆されたが。さらに思考が直接的に人体の健康を左右することを示した研究もある。

 オルタナティブサイト「Collective Evolution」(11月14日付)によると、2002年米コネチカット大学のアーヴィン・キルシュ教授は、「皇帝の新しい薬」というタイトルの衝撃的な論文を発表したという。なんと、臨床試験で測定された抗うつ薬の効果の80%はプラシーボ効果に起因する可能性があることが明らかになったというのだ。つまり、抗うつ薬の有効成分には関係なく、思い込みにより患者は“効き目”を実感していたというわけだ。

 さらに、2002年の米ベイラー医科大学の研究では、手術にもプラシーボ効果があることが明らかになっている。医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表された論文によると、重度の変形性関節症を患う人々を3つのグループに分け、その効果を比較したという。

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