「フェイクドラッグで61%がトリップ体験」最新研究で判明! 幻覚剤の効果は“●●”で発揮される=カナダ

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画像は「Daily Mail」より

 近年、治療薬としても注目されている幻覚剤だが、その効果は半分まやかしだったかもしれない。英紙「Daily Mail」(3月31日付)によると、カナダ・マギル大学の研究者らが行った実験で、偽薬(プラシーボ)でも幻覚体験をした人が続出したというのだ。同論文は科学誌「Psychopharmacology」に掲載された。

 研究者らは、33人の被験者に「マジックマッシュルームに似たドラッグ」と偽って偽薬を投与。偽のダンスパーティーを開催し、その効果を見たという。会場は色とりどりのライトに照らされ、壁にはサイケデリックな絵画が展示された。DJも本格的なサイケデリックパーティーだ。さらに、会場には警備員、精神科医、白衣を着た研究助手10人に加え、幻覚剤の効果が高まっていく様子を演じるサクラの俳優まで混じっていた。このレイヴルームで被験者らは4時間過ごしたという。

 その結果、なんと被験者の61%が偽薬によって何らかの効果を感じていたことが分かったのだ。その程度は、穏やかなものから、本物の幻覚剤を大量服用した際の症状までさまざまだったが、一部の被験者は壁の絵が動いたり、形を変えて自分を見つめてくることを体験したり、ドラッグの効果が切れた時に生じる倦怠感が生じた後に、“第二波”の効果を感じたと言う者や、全身にいつもより強い“重力”を感じたと報告した者もいたという。

 研究チームのサミュエル・ヴェイシエール教授は、今回の実験結果はプラシーボ効果を高める要素と、それを調節する社会的影響に光をあてるものになったと語っている。

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画像は「Daily Mail」より

 また、近年は創造性を高めるために少量の幻覚剤を摂取するマイクロドージングが流行しているが、これは幻覚剤の効果に対する社会的期待を反映したプラシーボ効果的な要素が大きいかもしれないとのことだ。

 論文の執筆者の一人である精神科医のジェイ・オルソン医師も、次のように指摘している。

「最近、うつ病や不安症といった精神疾患に対するサイケデリック治療が再び注目を集めていますが、医者はこのような文脈的要因を利用して、低用量でも同様の治療経験を得ることができるかもしれません。それにより、薬物の安全性がさらに向上することでしょう」(オルソン医師)

 病は気からとは言うものの、人間の精神というものは実に不可思議なものである。今回の研究でまた1つ謎が深まったと言えるだろう。そのメカニズムが解明される日は来るのだろうか? 今後の研究に期待したい。

 

参考:「Daily Mail」、「Springer」ほか

編集部