海賊は戦う前に「幻覚茶&軟膏」で“バーサク状態”になっていた! 死の恐怖が消失、しかし戦い後は“廃人状態”に(最新研究)

 中世ヨーロッパの一大勢力であったバイキングは近隣の地域に次々と攻め込み、その獰猛で残虐な戦いっぷりで恐れられた好戦的な集団である。彼らの恐れを知らぬアグレッシブさはどこから来るのか。その秘密をタネ明かししている専門家がいる。

■バイキングの勇猛果敢な戦闘能力の秘密とは?

 中世の北ヨーロッパで悪名を轟かせたバイキングの人々は、近隣のコミュニティを次々と強襲し、時には残虐非道な略奪も行っていたといわれる。好戦的な彼らの活力の源は何だったのか。彼らを戦へと駆り立て命知らずの突撃に向かわせた“燃料”は、幻覚を引き起こすハーブティーであったことを専門家が指摘している。

 彼ら勇猛果敢な戦闘員たちは通常の鎧は身に着けず軽装で敵地に切り込んでいったという。彼らの大胆不敵な攻撃性の背後にある秘密は幻覚剤であった可能性が急浮上してきているようだ。

 スロベニア・リュブリャナ大学の民族植物学者であるカルステン・ファトゥール氏は、バイキングは効き目の強いハーブからお茶を作ったり、アルコールに入れて飲んだりしていたと説明する。このハーブの幻覚作用によってバイキングの戦士たちは痛みを感じにくくなり、敵が予測できない大胆な攻撃を可能にし、さらには現実感を失った状態で大暴れしていたのだという。

海賊は戦う前に「幻覚茶&軟膏」でバーサク状態になっていた! 死の恐怖が消失、しかし戦い後は廃人状態に(最新研究)の画像1
「Daily Mail」の記事より

「彼らはそのハーブからお茶を作ることができました。また彼らはそれをアルコールに混ぜることもできました。彼らは動物の脂肪でハーブの軟膏を作り、戦の前に肌にそれを塗り込みました」(ファトゥール氏)

 そのハーブとは悪臭を放つことでも有名なヒヨス(henbane)で、戦の前にはこのヒヨスから作ったハーブティーを飲み、ヒヨスの軟膏を肌に塗り、士気を鼓舞していたのである。

「それは、彼らの痛みの感覚を軽減し、彼らをワイルドで、予測不可能で、非常に攻撃的にしたでしょう。現実感を失うなどの効果もあったかもしれません。これにより、彼らは道徳観を無視した非情な殺戮ができたかもしれません」(ファトゥール氏)

 これまでバイキングの驚異の戦闘能力の背後には、大量のアルコールとサイケデリックなキノコ(マジックマッシュルーム)があると言われていた。ファトゥール氏は、幻覚を起こすキノコが現実感の喪失の原因になった可能性があることに同意したが、キノコの場合はその後に“落ち込み”が生じ、戦闘には向いていない点を指摘している。

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画像は「Wikimedia Commons」より

「(キノコで)攻撃性と活動亢進が起こるかもしれませんが、これらの症状はまれであり、キノコ中毒の一般的なマーカーとしては見られません」(ファトゥール氏)

 したがってファトゥール氏はバイキングの戦の前の景気づけは、アルコールやキノコではなくハーブであると主張しているのだ。

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