「2017年にエイリアン来た」ハーバード大学教授が断言 やはりオウムアムアは宇宙人が作った

オウムアムアとローブ教授。画像は「New York Post」より

 オウムアムアは2017年10月に米ハワイ州のマウイ島にある天文台が観測した、史上初の太陽系外から飛来した恒星間天体である。「オウムアムア」は現地の言葉で「遠方からの最初の使者」という意味だ。全長400メートルの細長い葉巻型であり、きわだって特異な外見を有しているのみならず、異常な動きも見せたことから、科学者らの注目を浴びた。

 特に、米ハーバード大学天文学科長のエイブラハム・”アヴィ”・ローブ教授は初期からUFO説を熱心に支持してきたが、この度オウムアムアに関するこれまでの研究をまとめた著作『Extraterrestrial: The First Sign of Intelligent Life Beyond Earth』を今月発刊する運びとなった。まだ発売前だが米紙「New York Post」(1月2日付)がその概要を紹介している。

 オウムアムアに特異な点の1つは、それが初めての観測された恒星間天体であることだ。太陽系外からやって来て太陽系外に脱出していった。2つ目は形である。葉巻型の細長い形はこれまで見られたどんな小天体とも違い、このような形に形成されたこと自体が不思議なのである。3つ目は明るさだ。オウムアムアの表面は通常の小惑星や彗星の10倍以上反射率が高かったのだ。ローブ教授は“光沢のある金属”のようだとも表現している。

画像は「getty images」より

 しかし、ローブ教授が最重要視しているのは、4つ目の“加速”である。オウムアムアは25光年離れた近くの星ベガの方向から太陽系に向かって移動し、2017年9月6日に太陽系の軌道面に接近した。この時オウムアムアは加速しながら太陽の重力から逃れたのだ。通常の天体であれば、太陽に近づくにつれて重力の影響から加速していくが、離れるにつれて減速するはずである。だが、オウムアムアは太陽から離脱する際に“統計的に有意な”加速を見せたのだ。だが、これについては反論もある。彗星が太陽に近づいたとき、凍っていたガスが温められ気化することで、ジェットエンジンのように働きを持ち、太陽から離れながらも加速することがあるという。その時に形成されるのが彗星の特徴的な尾である。そのため、オウムアムアは最初、彗星だと考えられていた。

 しかし、これに異を唱えたのがローブ教授である。

「洞窟に住んでいる古代人が携帯電話を見たらどう思うでしょう? 彼はこれまでの人生で岩ばかり見てきたのですから、光る岩だと思うのではないでしょうか」(ローブ教授)

 狭隘なマインドセットは時に真実を見誤らせてしまう。ローブ教授はそう警告したのだ。結局、オウムアムアを精密に観察しても尾のようなものがどこにも見当たらないことが確認された。そして、その他の情報も勘案したローブ教授の計算によると、オウムアムアが彗星である確率は4億分の1。ほぼあり得ないとしている。

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