「地球にはもうエイリアン来ている」ガチの超有名天体物理学者が断言 推進装置を確認!

「NASA」より

 地球外文明の存在の可能性の高さと、そのような文明との接触の証拠が皆無である事実の間にある矛盾のことは、最初に指摘した物理学者、エンリコ・フェルミにちなんで「フェルミのパラドックス」と呼ばれているが、それを説明する理論の1つに「動物園仮説(zoo hypothesis)」がある。我々は先進エイリアン文明によって厳重に隔離され観察対象となっているため、彼らとは出会いようがないという仮説だ。

 一方でローブは多くの先進文明はお互いを発見する前に滅亡している可能性を指摘している。そして核兵器を開発した後の人類は現在“滅亡リスク”に直面しているというのである。

「私たちが注意しなければ、私たちの文明の次の数世紀が最後になることはかなり考えられます。宇宙を探索するための技術力を備えたエイリアン文明は、同様に自滅による全滅に対して脆弱です」とローブは示唆する。

 そしてこのオウムアムアは、現在は滅亡してしまった文明の遺物であると言及しているのだ。太陽系に派遣された“UFO”はオウムアムアだけでなくこれまでにいくつもあり、人類史において太古の昔にも起こり得た出来事と考えられなくもない。いくつかのケースではエイリアンが地球を訪問したかもしれない。

 もちろんローブは自分の見解が現在は科学界のメインストリームに受け入れられないことは十分に理解している。

「並外れた主張には並外れた証拠が必要」というフレーズは、天文学者で作家のカール・セーガンによって広められた。これは「セーガン基準」とも呼ばれ、それによればローブの主張は明らかに不十分であることになる。

「オウムアムアは異星人の製造物である」というローブの理論が依拠しているのは、ほかの代替理論に説得力がないという“消去法”によるものであり、確かにそこには“並外れた証拠”はないのだ。

 しかし、ローブはセーガン基準を明確に拒否している。

「並外れた保守主義は私たちを並外れた無知にします。オウムアムアがエイリアンの探査機である可能性がある限り、私たちはその考えを追求しないのは愚かであると思います。『オウムアムアはおそらく地球外文明由来である』と認めれば、証拠と発見のための探査のまったく新しい展望が私たちの前に開かれます」(エイブラハム・ローブ)

 専門家の間でも意見が分かれるオウムアムアをめぐる議論が、今後どのように深まっていくのか引き続き注視していきたい。

参考:「The New Yorker」ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
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