死者の骨を割った男が水死…沖縄の“風葬墓”ジーシガーミの呪いを取材! 頭骨がごろり…


 新石垣空港から車に乗って30分ほどのところに、死者の遺骨を納めるための蔵骨器が並べられている鍾乳洞がある。この蔵骨器は、骨壺のことで、考古学では、火葬や洗骨葬のときに残された遺骨や遺灰を納める容器のことを指す。「厨子甕(ジーシガーミ)」と呼ばれている。

 かつて沖縄では、人が亡くなると、亡くなった人の遺体を風葬墓というところに安置して、その数年後に親族が残骨を海水で洗ってから「厨子甕」に収めていた。洗骨習俗は、沖縄の他に、奄美諸島や中国南部、台湾、朝鮮半島などでも行われていた。


 石垣島北部にあるこの鍾乳洞では、さまざまな形の「厨子甕」を見ることができる。エナメル色のように鮮やかな色づけをされているものも多い。「厨子甕」は、沖縄固有の習俗であり、貴重な文化遺産となっている。そのようなことから石垣島にやって来た観光客は、珍しげにスマホやカメラで写真を撮っている。

 この鍾乳洞は、非常に面白い形状をしていて、「貫通型」となっているのが特徴だ。入口と出口を含めると計4箇所の開口部がある。洞窟の全長は、324m。そのうち観光客が入れる部分は、237mとなっていて、そのまままっすぐ進むと海に抜けることができる。往復すると20分ほどかかる。


 聞くところによると「海に抜ける鍾乳洞」というのは全国でも珍しいそうで、伊原間湾に面している入口から入り、暗い洞内を10分ほど進むと、海にたどり着く。都会からやって来た人たちにとっては、ちょっとした探検気分を味わえるスポットとなっているが、今から10年以上前にある観光客がトンでもないことをしてしまった。初老の男性は話す。

「あの若いもんたちは、本当に取り返しのつかないことをしてしまいましたね。鍾乳洞を抜けたところに人間の頭骨が安置されていたのですが、どうしたことかそれを割ってしまったのですよ。若いもんたちは、ズボンを履いたまま泳いでいたのですけど、陸に上がってタバコを吸っているときに頭骨を見つけました。そうすると何を思ったのか海に投げ込んでしまったのです。驚きました。わたしは釣りをしていたので、『取りに行きなさい!!』と怒鳴ったのですが、彼らが海からあげてきたときには、いくつかに割れていました。本当にひどいことをするものです……」

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