「グリホサート禁止を撤回」バイエル社と米国がメキシコに圧力をかけていた! 高級紙がスクープ、遺伝子組換えトウモロコシも…
米モンサント社(2018年に独バイエル社に吸収合併された)が開発した除草剤ラウンドアップ(主成分グリホサート)は、発ガン性など人体に重大な悪影響を及ぼす可能性があるとして、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フランス、イタリア、オランダなど世界各国で禁止・規制がかけられている。しかしながら、米国やカナダ、そして日本などでは未だ禁止措置は取られていない。そんな中、2020年には新たにメキシコがグリホサートの段階的使用禁止措置を発表したのだが、この決定を取り下げるようにバイエル社と米当局らが圧力をかけたという。英「The Guardian」(2月16日付)が報じた。
・Revealed: Monsanto owner and US officials pressured Mexico to drop glyphosate ban (The Guardian)
メキシコのロペスオブラドール大統領は昨年、グリホサートの使用を段階的に削減し、2024年までに禁止すると宣言、さらにグリホサートとセットで販売される遺伝子組換えトウモロコシの作付の段階的禁止を求める法令を発表した。国民の健康と食料の安全保障を目的とした法であるが、これに異議を唱えたものたちがいた。バイエル社や農薬業界ロビイスト「CropLife America」、そして米当局である。
バイエル社は、グリホサート使用でガンになったと米国内で巨額訴訟を起こされており、昨年6月に総額109億ドルを支払うことで和解すると発表している。メキシコへの圧力はこの和解の過去18カ月に及んでいた。
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