島根で超巨大地震が迫っているのか!? ダイオウイカの連続水揚げと地震の関係を専門家に取材、驚きのアンサー!

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イメージ画像:「Getty Images」

■過去に発生した地震をどう捉えれば!? 

 取材では、ダイオウイカや他の深海魚と地震の関係性は「極めて低い」とあっさり断言されてしまった。だが、それでも一般的な感覚ではいくつか疑問に感じる点も残されている。たとえば、トカナの百瀬直也氏のまとめを参考に、深海魚の出現直後にその近辺で地震が続いた事例を見てみると、

・ 2014年3月17日:リュウグウノツカイ。福岡県北九州市若松区の海岸、漂着。
→ 2014年3月26日17時49分:薩南諸島東方沖、M5.3、最大震度3。

・2016年2月13日:ダイオウイカ(死骸)秋田県にかほ市象潟町小砂川の海岸、漂着。
→2016年2月14日午後19時3分ごろ、秋田県沿岸北部 マグニチュード3.6、最大震度3。

・ 2017年2月8日:リュウグウノツカイ。フィリピン、ミンダナオ島、アグサンデルノート。
→ 2017年2月10日22時頃:フィリピン・ミンダナオ島スリガオ、M6.5。

・2019年1月29日:メガマウス、静岡県沼津市下香貫の牛臥海岸、漂着。
→2019年2月8日午前6時34分ごろ、静岡県中部 マグニチュード4.1、最大震度3。

・2020年5月15日:アカナマダ、富山県魚津市、定置網で漁獲。
→2020年5月17日午後8時38分ごろ、紀伊水道、マグニチュード4.5、最大震度4。

 このように大きな地震に至らないにしても、深海魚の出現から2週間以内に、確かにその近辺では地震が起きているようなのだ。今年で10年目を迎えた東日本大震災では、発生の4カ月前に仙台、いわき、大洗などで十数頭ものリュウグウノツカイが沿岸部に漂着したという話もある。

 果たして、深海生物の水揚げと地震発生との間には因果関係が秘められているのか、専門家の答えはNOだった。さまざまな議論があるものの、深海生物出現の話題が報じられるたびに「地震」を連想する人が多いという事実、それ自体は「防災の心構えを新たにする」という意味でいざという時の減災につながるならば、決して悪いことではないとも思う。

文・取材=桃沢もちこ

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