米軍公認・本物UFOの正体は“アノ国”のドローンだった!? 水面下で繰り広げられる「UAP戦争」のヤバさを軍事専門家が指摘!

「本物のUFO動画」をペンタゴンが事実上認めるという時代が到来し、この6月にはアメリカでUFOやUAPに関する機密文書が数多く公開されるとあって、“未知との遭遇“の機運が高まっているとも言えるが、そこに“待った”がかかっている。ある専門家によれば、ほとんどのUFOやUAPはロシアや中国、イランなどの気球やドローンであるといういうのだ。


■UFOやUAPのほどんどは敵国の気球とドローン

 アメリカは世界最大の軍事大国であり、各種レーダー網のカバー率や精度についても間違いなく世界一の超大国だ。

 軍事防衛の総合力においてアメリカと肩を並べるにはロシアや中国とはいえまだまだ力不足だが、発想の転換をしてみることでアメリカの軍事防衛システムを揺るがすことができるのかもしれない。それは、徹底的に洗練された妨害活動である。

 軍事系メディア「The War Zone」の記事では、ありふれた技術で開発された気球やドローンが実に巧妙に米軍の防衛システムをかく乱していることを指摘している。そして、それらの気球やドローンが時にUFOやUAPに分類されているというのだ。

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「The War Zone」の記事より

 記事を執筆した軍事専門家タイラー・ロゴウェイ氏によれば、“世界の警察”であるアメリカは、自分たちが敵対勢力によってUFOやUAPを見せられているのだという事実を受け入れることができていないという。最先端の軍事技術を誇る米軍がある種“からかわれている”ことをどうしても認めることができないというのだ。

 ご存知のように、現在の軍事作戦は密接な連携のもとでの情報収集が基盤となっており、特に海軍の空母打撃群はあらゆるデータを収集・共有しながら綿密に作戦を遂行している。

 しかし、このあまりにも緻密な情報収集が却って仇となることもあるという。敵の意図的な妨害やかく乱にも敏感に反応してしまうのだ。

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「The War Zone」の記事より

 そして、そもそもアメリカ自身、冷戦時代にソ連に対して頻繁にこうしたことを行っていたという。

 1960年代初頭、CIAは米海軍の潜水艦によってキューバの海岸線沖合の上空に気球を浮かべ、ソ連の最新のレーダーシステムをかく乱する作戦を行っていた。気球はレーダーによく反応するように設計されたもので、こうしたかく乱によってソ連側の防空システムを混乱に陥れていたのである。

 こうした妨害活動が、今はアメリカに対して行われているというのだ。60年前とは違い、今日ではチャフやフレアの技術が格段に向上しているため、レーダーやその他の防空システムに大混乱をもたらす可能性のある気球やドローンなどの“使い捨て”の電子戦システムを、低コストで活用することが可能になっているのである。

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「The War Zone」の記事より

■水面下で繰り広げられている“UAP戦争”

 今日のドローンはネットワーク化して編隊飛行することも可能で、しかもかつてないほど長時間の飛行が実現されている。多数の小型ドローンが編隊飛行することは、レーダー網に多大な負荷をかけて混乱に陥らせるという。

 2019年9月、サウジアラビアの石油施設を標的にしたドローン攻撃が世界に衝撃を与えたが、イランは小型ガソリンエンジンで長距離飛行が可能な低コストの固定翼ドローンを多数配備しているといわれている。これらのドローンは数百キロもの距離を何時間も飛行することができ、徹底的に兵器化され、攻撃作戦で繰り返し使用されているという。こうしたドローンが編隊を組んで攻撃してきた場合、防衛するのはきわめて困難だ。

 もちろん現状ではドローンの攻撃力などたかが知れているという見解もあるが、あくまでもドローンの設計思想は「ミッションキル(mission kill)」である。ドローンは各種センサーを攻撃することで防御システムを無効にし、敵を盲目で丸裸な存在にすることがその本来任務なのである。

 そして実際に米海軍の洋上演習では、これまでに何度もドローンの群れによる妨害が行われてきたという。

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「The War Zone」の記事より

 筆者のロゴウェイ氏は、こうした実態を認めようとしないペンタゴンを批判している。UFOやUAPが地球外由来のものである可能性は確かに残されているものの、その多くは敵国の気球とドローンであり、この脅威について国民に知らせることが重要であるというのだ。

 そのためにも敵の妨害・かく乱作戦に負けたことを認め、観察されたすべての異常な現象を調べることに真剣に取り組む必要があり、可能な限りすべての情報を共有しなければならないと提言している。

「世界の警察」であるアメリカが“目くらまし”の術中に陥っていると認めるのは確かに難しいことだが、その水面下ではきわめて巧妙な“UAP戦争”が今も実際に繰り広げられていることになる。UFO現象の真実に近づくためにも、ロゴウェイ氏の言説にも耳を傾けなければならないのだろう。

参考:「The War Zone」、ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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