【衝撃】脳と行動をコントロールする「マグネト」タンパク質が5年前に開発されていた! 細胞に磁気タンパク質を注入し…
磁石で脳と行動をコントロールする驚きのテクノロジーが5年も前に開発されていたことをご存じだろうか。英紙「The Guardian」(2016年3月24日付)が報じている。
米バージニア大学シャーロッツビル校のアリ・ギュラー教授の研究室で開発された技術は、遺伝子工学的手法を用いたもので、鉄の貯蔵や血清鉄濃度の維持を行うタンパク質であるフェリチンの常磁性領域に、神経細胞膜にタンパク質を輸送して挿入するように細胞に信号を送る短いDNA配列とともにTRPV4と呼ばれるタンパク質を融合した。これをヒト胚性腎臓細胞に導入すると、細胞は狙い通り「Magneto」タンパク質を合成し、それを神経細胞膜に入れ込んだ。
次にMagnetoを使って生きた動物の神経細胞の活動を操作できるかどうかが調べられた。ゼブラフィッシュの幼魚を使い、逃避反応をコントロールしている体幹と尾の神経細胞にMagnetoを注射し、磁石付きの水槽に入れたところ、逃避反応と同じような行動をすることが観察された。
また、マウスを使った実験では、報酬(快感)や意欲に関与するドーパミンを産生する神経細胞が存在する脳の深部構造である線条体にMagnetoを注射したところ、Magnetoを発現しているマウスは、発現していないマウスに比べて、磁化された場所にいる時間が非常に長くなったという。線条体ニューロンからドーパミンが放出され、マウスが磁化された場所にいることに快感を感じるようになったためだと見られている。これにより、Magnetoは脳の奥深くにあるニューロンの発火を遠隔操作し、複雑な行動をコントロールできることがわかった。
これまでにも脳ニューロンを遠隔操作するために設計された方法はいくつかあるが、それらは脳に光ファイバーを挿入する必要や、脳に生化学的な反応を起こすためにタイムラグがあるという欠点が指摘されてきた。Magnetoはこうした欠点を免れており、米ハーバード大学の神経科学者スティーブ・ラミレス教授は、今回の研究に対し、「やばい(badass)」と最大限の賛辞を送っている。
「(これまで試みられてきた)複数の部品で構成されるシステムの問題点は、個々の部品が壊れてしまう可能性が非常に高いことです。一方、このシステムは、脳のどこにでも注入できる単一のエレガントなウイルスであり、技術的に簡単です」(ラミレス教授)
いずれ治療目的で人間へ応用される可能性もあるが、脳と行動をコントロールされるのは恐くもある。ゼブラフィッシュやマウスの実験のように、特定の場所や物に対して自分の意思とは関係なく、好意や嫌悪感を持つように仕向けることも可能であり、政治家や広告業界は喉から手が出るほど欲しい技術だろうからだ。それこそ、全世界の人々が摂取しているワクチンにMagnetoが混入されていたら大変だ。「The Guardian」が、この研究を取り上げてから5年……すでに人間へ応用されているかもしれない……。
参考:「The Guardian」、ほか
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