同時に5軒の事故物件を借り、5年で死ぬ男・松原タニシ! 本物の怪談を求めて恐怖体験…村田らむが新刊『死る旅』インタビュー

死る旅(二見書房)松原タニシ

――樹海のスペシャリスト村田らむが事故物件住みます芸人松原タニシをインタビュー

 松原タニシさんの初の著書『事故物件怪談 恐い間取り』(二見書房)がベストセラーになり、映画化されたのは記憶に新しい。

 昨年には『事故物件怪談 恐い間取り』の続編である『事故物件怪談 恐い間取り2』(二見書房)が発売された。

 タニシさんは事故物件シリーズとは別に、『異界探訪記 恐い旅』(二見書房)という心霊スポットや事件現場をめぐる旅本も上梓している。

 7月9日に発売される新刊は、旅本の二冊目にあたる『死る旅』(二見書房)だ。

 ちなみにタニシさんは現在も事故物件に住んでいる。今から向かう新居も事故物件だ。

 

■同時に5軒の事故物件を借りる男、5年以内に死亡


「新しい部屋が13軒目の事故物件になります。現在同時に5軒の物件を借りてます。月の家賃は20万円を超えています」

 と笑顔で教えてくれた。月20万円の家賃って、新宿で家族向けの豪華2LDKが借りられる値段である。

 感心しているうちに小さい鉄筋コンクリート製のアパートに着いた。このアパートでは1階で1人亡くなっていて、2階で殺人が起こっているという。タニシさんの住む部屋でも詳細は分からないが人が亡くなっていると言われている。

 ヘビーないわくつきの部屋だが、室内は少し狭いもののとても綺麗な状態だった。

 室内には、寝袋が一枚とトイレットペーパーとティッシュが落ちているだけだった。タニシさんは寝袋にくるまりトイレットペーパーを枕に寝ているという。

 なんぼなんでも質素すぎる生活である。

 そういえば先日タニシさんが
「今年がラストイヤーです」
 と言っているのを耳にした。

「5年前に写真を撮ったら僕の顔だけ黒く写ったんですよね。その写真を三木大雲和尚に見せたら
『5年後に全てを失う』って言われたんです」

 正確には『登った上で、全てをなくす』と言われたそうだ。

 ここ5年間でタニシさんはベストセラー作家になり、テレビやラジオでもよく見かけるようになった。

 つまり“登る”ところまでは当たっている。
 占いどおりにいけば、今年全てを失う。
 つまり命を失うという意味かもしれない。

「今思えば『5年で死ぬ』って言われたのはすごく助かってますね(笑)。その時に死を意識したからこそ、強く死に興味を持てたんだと思います」

 今回の新刊『死る旅』は、まさに死について見つめる一冊だという。

「心霊スポットをめぐって怪談を集めるのに飽きてしまって、旅をしながら本を書きながらテーマを見つけていきました。より深く死に向き合っていくようになりました。『死ぬってどういうことなんだろう?』というのが本質的なテーマになっています」

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