小山田辞任、小林解任は「意識高い系ビジネス」の終わりの前兆!? 見た目だけつくろった意識高い系のバカが淘汰される
■意識高い系ビジネスと食い物にされる若者
東京五輪開幕直前に相次いで炎上した開会式音楽担当の小山田圭吾と、開会式ディレクターの小林賢太郎には共通点がある。アーティストとして芸人としてそれぞれ「意識高い人」として人気を誇ってきた。
「一段高い場所から音楽や笑いを語れる」「大衆的な演出とは一線を画す」そのような意識高いアーティストには独自のビジネスモデルがある。
大御所人脈に擦り寄り、めでたきを覚えてもらい、格の高い仕事を任されて、晴れて意識高い村の一員となり、やがてサロンの主催者となる。これが彼ら独自のビジネスモデルだ。
「意識の高い人」が彼ら独自の生態系の頂点だとすれば、その生態系ピラミッドの底辺に「意識高い系の若者」という食い物にされる側の生き物が存在する。
しかし、もともとはそうではなかった。意識の高い人はその意識の高さから人材を育てようとサロンを始めた。コピーライター養成講座はそのひとつで、糸井重里さんも林真理子さんもここから育って意識の高い人になった。林真理子さんによれば当時の月収15万円の中から12万円を支払ってこの講座に投資したことから自身のキャリアが始まったという。
いい意味での意識の高い成功者として林真理子さんのその後を眺めると、先行する糸井重里さんに見いだされ業界人脈の一員となり、セゾングループという当時最先端の仕事を任され頭角を現し、マルチな活躍をしたのちに直木賞を受賞し、大御所小説家としての現在がある。
自分に投資をし、人脈に招かれ、機会を与えられ、その仕事が認められ、意識高い村の一員となる。それが意識高い人の成功モデルなのだが、問題は「そこにあこがれる一般人」がカネになるということに、意識高い村の一部の悪人が気づいたことだ。
そこで意識高い系の若者を食い物にするビジネスが誕生する。捕食される側の「意識高い系の学生」は2000年頃の就活戦線で発生し、リーマンショック後の就職氷河期にその存在が広く認知されるようになった。
本当に意識の高い人と、意識高い系はまったく違う生き物である。意識高い系とはわかりやすく言えばスタバでMacを広げてインスタを眺める若者のことだ。ただし意識の高い人もスタバでMacを広げて夢中に仕事をこなしているので外見だけではわかりづらい。
実はここがビジネスモデルの本質だ。真似をさせるのである。
意識高い系の若者を狙う悪人とは、そこそこ意識の高い人としての認知があってカネにめざとい人だ。彼らはオンラインサロンを主催して、
「わたしが直に指導します。月3万円を自分に投資できる人だけがここに来る資格があります」
といって会員を募る。
実際に指導をするとなると手間がかかるが、こういった悪い系のサロンでは大半の人でも乗り越えられる軽めの課題を出すことでこの育成とやらを手抜きする。
「この本を読みなさい。読んだら○○という問題について君の考え方をひとことでまとめてほしい」
みたいな本人にとっては時間がかかるが評価する側には比較的楽な課題を出す。読ませるのは話題の自己啓発本だ。
意識高い系のカモたちはそういった本を読んでも表面的な言葉しか返せない。それでもサロンを運営するアルバイトないしは取り巻きが、「君はわかっているね」ときちんと返事をしてあげる。
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2024.10.02 20:00心霊小山田辞任、小林解任は「意識高い系ビジネス」の終わりの前兆!? 見た目だけつくろった意識高い系のバカが淘汰されるのページです。小山田圭吾、小林賢太郎、意識高い系などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで