ワイルド系イケメンの金玉は小さいことが科学的に確定! 股間とルックスの意外な関係
世界最大の睾丸を持つ動物は何か――この奇抜な問いに答えられるのは、少数の学者のみである。2010年11月、キリギリスの一種が「体重に占める睾丸の比率が世界最大」と認定された。この認定がキリギリスにとって名誉なのか不名誉なのかは定かでない。
しかし、このキリギリスの一種、実に全体重の14%を睾丸が占めている。人間で考えてみると恐ろしい。体重100kgに対して14㎏が睾丸である。なお、このキリギリスの前に世界王者として認められていたのは、ミバエであり、体重に対する睾丸比は約11%だった。
1986年、日本泌尿器科学会雑誌には「日本人正常精巣の重量およびサイズについての検討 : 第1報」という研究報告がある。だいたい左右併せても17gにも届かないのだから、動物の世界は凄まじい。しかし、人間の場合はそのルックスと精巣の大きさに意外な相関が見られるというのだが…! 以下、2019年4月の記事を再掲する。
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男性は見栄えの良さと大きな睾丸を両立できない——そんな研究が発表され、多数メディアに取り上げられる大きな話題となっている。
霊長類のオスは、生殖において厳しい戦いを強いられている。メスを惹きつけるための戦略にはいくつか種類があって、体格の良さや鋭い牙など戦いにおいて有利な特徴を備える、立派なタテガミやあごひげにカラフルな皮膚などのメスが好む派手な装飾を発達させる、睾丸を大きくして一度の性交で大量の精子を出して受精する可能性を高めるといったものがある。これら全ての戦略を同時に使えるならばいいのだが、そのために費やせるエネルギーには限りがある。
実際に、霊長類のオスたちは生殖のためにどのような戦略を取っているのか? 豪・西オーストラリア大学の進化生物学者シリル・グリューター(Cyril Grueter)氏らは、人間を含む100種類以上の霊長類について調査した。すると、生殖をめぐる競争が激しいほど個々の戦略の違いが際立っていた。そして、選ばなかった選択肢を犠牲にせざるを得ないことも明らかになった。
この研究によると、タテガミなどの装飾が精巧なほど、精巣は小さく、精子の産出量が少なくなっていたという。立派なタテガミやあごひげは他のオスへの威嚇でもあり、メスに対するアピールでもある。そのため、端的に言えば「最も見栄えのいいオスは睾丸が一番小さい」というようなことになる。
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