臓器売買、秘密結社、「ナギラウイルス」… 今年最高にヤバい映画『西成ゴローの四億円』上西雄大監督インタビュー!
■脚本を書いて、監督し、演じる意味は「生きる意味でもある」
――かけがえのない経験ですね。今作は上西雄大さんが監督・脚本・主演です。最近、珍しい方式ですが、どういう経緯でこうなっているんでしょうか?
上西監督 もともと劇団をやっていて、脚本・演出が僕でした。劇団だとわりと多い形式だと思います。映画も劇団から撮り始め、そういう風に撮るしかなかったんですね。それで、『ひとくず』が多くの方に見ていただけたことで、この形が確立したと思います。
僕の作品は、芸術作品を撮ろうとか、お客さんに何かを考えさせようとか、そういったものではないんです。ただ、僕は常に自分の作品で人間の情愛、家族の絆を描きたいと考えています。僕の映画のパーツは役者の表現、演技でできています。
映画に出てくる闇金姉妹も、ずっと僕と一緒に演劇をやってきた最も信頼する女優2人です。彼女たちを撮るなら、一番理解している僕が撮るしかないと思います。
それから、映画『ひとくず』の時、津田寛治さんがコメントをくださいました。要約すると、「上西監督が映画にすることの意味を、この映画を見て感じた」という言葉です。あまりにも嬉しくて、僕はそれを待受画面にしています。
この言葉に支えられながら、自分で脚本を書いて、監督して、演じる意味を感じています。それはもう、僕が生きる意味と同じです。
――役者として別の監督からオファーが来たらどうされますか?
上西監督 僕は役者ですので、呼んでいただけることが最大の喜びです。現場に行けば、監督の思いにどう答えるかが役者の道ですからね。
■現実とリンクする設定!?
――本作では新型コロナウイルスを思わせる「ナギラウイルス」が登場します。コロナ禍は作品に影響を与えましたか? それに、西成では本当に臓器売買が?
上西監督 西成ゴローは架空の西成のヒーローですからね。現実の西成もゴッサムシティではないですし、臓器売買のブローカーもいませんよ。(笑)
――そうなんですね! トカナ的には、もしかして上西監督は陰謀論者……!? と感じる設定がいくつかあったのですが。
上西監督 あくまでも、陰謀めいた話からヒントをもらって、それをフィクションに落とし込んだ形です。秘密結社「テンキングス」なども、あの、ほら……。
――イルミナティですか!
上西監督 そうそう、その話をちょっと調べたりして、僕は専門家ではないから全然詳しくないですが、アイデアの一つになった程度ですね。
――奥田瑛二さん演じる「日本を影で操るフィクサー」も、まさに朝堂院大覚さんでは…… と深読みしたのですが。
上西監督 たしかに、仰ることはわかります(笑)。ただ、世の中にある要素をフィクションの物語上で描いただけなんです。
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2024.10.02 20:00心霊臓器売買、秘密結社、「ナギラウイルス」… 今年最高にヤバい映画『西成ゴローの四億円』上西雄大監督インタビュー!のページです。大阪、臓器売買、貧困、格差、闇金、西成、上西雄大、西成ゴローの四億円、石橋蓮司、奥田瑛二、大阪弁、京都映画祭などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで