【未解決】女子高生たちはなぜバイト前後に消えたのか？『香川県琴南町女子高生殺害事件』＜前編＞

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　また、今回の『香川県琴南町女子高生殺害事件』と同様に、“女子高生が失踪後に遺体で発見される”というケースについても少し触れておくと、未解決ではないものの、2015年11月に東京都江戸川区で起きた女子高生（当時17）の殺害事件や、1988年11月に東京都足立区で起きた『綾瀬女子高生コンクリート詰め殺人事件』などが、その典型例として挙げられる。これらは一見、場所も時期も異なる事件ではあるものの、発生日や、判明している既知の事実に基づいて整理していくと、ある事実が浮かび上がってくるのだ。それは彼女たち失踪者や犠牲者たちが、いずれもバイト中や、その前後に姿を消しているという点である。

　そもそも東京などの大都市ならばいざ知らず、地方都市というのは、得てして、女子高生たちがアルバイトできる場所が限られており、そうしたケースにおいては、自宅からの距離も大都市圏のそれと比べて長いため、「たまたまそうなっただけ」と言ってしまえばそれまでなのかもしれないが、もし万が一、これら未解決の失踪事件・失踪殺人事件が、「バイト先への往復中の女子高生を専門に狙うタイプの犯罪者」によって引き起こされているとするならば如何だろうか。無論、それは一つの仮説でしかないが、後編ではあえてそれを考慮することで、何らかの糸口のようなものを筆者は提示できればと思っている。

文＝野島居慎太郎

野島居慎太郎

日本の凶悪事件に詳しいライター

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