飛行機から庭にうんこを撒かれた男 10億分の1の確率
雨や雪、ひょうなど空から降ってくるものは限られているのだが、ごくまれに隕石や宇宙ゴミが大気圏を突き抜けて地面に落ちてくることもある。そしてきわめてレアなケースとして“うんこ”が降ってくる事例もあるのだ。
■空から降ってきた“うんこ”が自宅の庭を直撃
空から降ってきた“うんこ”が自宅の庭と自身の身体に直撃したというきわめて珍しく、不運なケースが報告されている。しかも“常温”状態のものが降ってきて、直撃を食らった一帯は悲惨極まりないことになったという。
イギリス・ロンドンから西に34キロの郊外に建つウィンザー城はイギリス王室の公邸の1つで、城を含む周囲の一帯は「ウィンザーとメイデンヘッドの王立自治区」に指定されている。
高貴で品格のあるこの自治区にある屋敷の庭に、こともあろうに空から糞尿が降ってきたのである。その時に不運にも庭に出ていた住民の男性は頭からつま先まで飛散した糞尿にまみれてしまったということだ。想像するだに悲惨なアクシデントである。
いったいどうして空から糞尿が降って来たのか? それは考えるまでもなく旅客機の仕業であることは明白であった。この自治区はヒースロー空港から10キロほどの場所にあり、日夜上空を旅客機が飛行している立地にあったのだ。
しかしもちろん、今の時代の旅客機が機内のトイレの糞尿を“爆弾投下”することはない。旅客機はトイレの下水を特別な廃棄物タンクの中に冷凍状態にして保管し、着陸後に処分しているのだ。
それでも整備不良や装備の不具合でイレギュラーな“爆弾投下”がないわけではない。事実、この一帯では毎年数件は旅客機のトイレからの凍った糞尿が落下する事故が起きているということだ。
凍った糞尿が落下してくるというのも気味が悪く、人間に当たった場合などは重大な事態を招くケースもあるのだろうが、何事もなく安全な場所に落下した場合は凍っていたほうが後始末はしやすいともいえる。
しかし今回のように“常温”で落下した場合、落下地点は臭気はもちろん、衝突した衝撃で辺りに飛沫が飛び散り、さながら地獄絵図のような様相を呈するのは想像に難くない。
■今回の惨事は「10億分の1の確率」
なぜ“常温”の糞尿が落下してきたのか? 地元の評議員でもあるカレン・デイビス氏は議会でこの件について語っている。
「飛行機からの凍った下水で毎年多くの事件が起こっていることは知っていますが、今回は凍っていなかったし、庭全体に非常に不快な方法で飛び散りました。彼(住民男性)はその時庭に出ていたので、本当に恐ろしい、恐ろしい経験でした。でもきっとそれは私たちの住人の誰にも二度と起こらない種類のことでしょう」(カレン・デイビス議員)
デイビス議員はこの男性から取り乱した様子でこの「恐ろしい」事件の報告を受けたのだった。
別の地方議員であるジョン・ボーデン氏は、今回の惨事を「10億分の1のチャンス」と呼び、温暖な気候が凍った便を「より“流動的な”アイテムにさせた」可能性があることを示唆した。
またヒースロー空港で40年間働いてきたキャリアを持つジェフ・パクストン議員はこの事件は「きわめてレアケース」であると言及している。
彼は会議で、古い旅客機にはしばしばトイレの設備に問題があり、その結果、糞尿が適切に凍結しないケースがあると説明した。しかし彼は続け、現代の飛行機に新しい真空トイレが導入されて以来、そのようなことは一切なかったと付け加えた。
ウィンザー城はエリザベス女王が週末を過ごしていることでも知られ、自治区内にはヘンリー王子夫妻のコテージもある。そのような高貴な場所の上空が旅客機の飛行ルートになっていることもやや疑問ではあるが、今後二度とこのような惨事があってならない。しかしこの事件が「10億分の1」の確率で起こるとするならば、この男性の“運(うん)気”はその後飛躍的に上昇したのかもしれない!?
参考:「Daily Star」、「BBC」ほか
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2024.10.02 20:00心霊飛行機から庭にうんこを撒かれた男 10億分の1の確率のページです。トイレ、うんこ、旅客機、糞尿、ウィンザー城、飛行ルート、ヒースロー空港などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで