「売れたいんじゃない、目立ちたいんだ」“神奈川県央No.1ロックボーカリスト”DEATHRO! 独自進化が止まらない理由(インタビュー)

 

■ハードコアパンクの熱量に、J-ROCKでどれだけ肉薄できるか

写真 / 小野由希子

──ツアーやライブハウスでの企画以外では、今年は6月に愛知の「森、道、市場」に、11月に京都の「ボロフェスタ」にも出演しましたね。

 

DEATHRO 「森、道、市場」はどちらかというと「D6」での初ライブという側面が僕の中では大きかったんですけど、そこでひとつ再確認したことがあって。それは、俺は、俺のことを知らない人たちの前で歌うのが好きだということ。パンデミック以降、フェス的なイベントの開催が難しくなってしまったこともあってその感覚を忘れかけていたんですけど、「森、道、市場」は初めてDEATHROを観る人が圧倒的に多かったので、思い出しましたね。アウェイ大好きだということを。じゃあホームはどこなんだって話なんですけど。

──神奈川県央は?

DEATHRO それは実家的な意味でのホームですね。もちろんいつも現場に駆けつけてくれるD-GAZER(DEATHROファンの呼称)たちとの関係も大事にしつつ、それとは別でDEATHRO目当てじゃない人の前でもっと歌いたい欲求というか野望はあるかもしれないです。そうなると、自ずとよりキャパシティの大きなフェスに出たいということになってくるのかな。キャパが大きくなればなるほどDEATHROを知らない人も増えるので。

──それは承認欲求とは違う?

DEATHRO いやいや。承認欲求がなかったらこんなことやってないと思いますよ。

──でも、「売れたい」とか「有名になりたい」という欲求ではない?

DEATHRO ……目立ちたい。

──目立ちたい。

DEATHRO うん、目立ちたいですね。以前、ある人に「お前がやっていることは完全に自分自身の押し売りであって、相手のことなんか一切考えてない」と言われたことがあって。それがすごくしっくりきましたし、そういう感想を持ってもらえてうれしいなと思いました。

── DEATHROさん、小学生のときから変わってないですね。休み時間に校庭でブランコに乗っている子のところに行って自分の歌を聴かせていたと以前おっしゃっていましたし。

DEATHRO ブランコに乗っている子はその場から逃げられませんからね。自分自身を押し付けて満足みたいな。その子がどう思おうが関係なく。

──「DEATHROを知らない人」という意味では、ハードコア時代のDEATHROさんを知らないお客さんもかなり増えたのでは?

DEATHRO もはや「元COSMIC NEUROSE」云々という存在ではなくなったというのは、突っ走ってきた甲斐がありましたね。正直「DEATHRO」としてデビューした当初は、もちろん「やってやる!」という気持ちではあったんですけど、この名前で活動して、果たしてどれだけ浸透するのかという不安もありましたから。

 

──片や元COSMIC NEUROSEのメンバーも、SOCIO LA DIFEKTAやTHE BREATHのとしてハードコアシーンの第一線にいますし。

DEATHRO SOCIO LA DIFEKTAは、こないだまでギターのKiu(DELIGHTS PLEASURE)ちゃん、ドラムのBxBxT(DREADEYE)くんという元COSMICのメンバーが2人在籍していたんですけど、Kiuちゃんが抜けてしまって。でも、ベースのIppei(MALIMPLIKI)さんがギターにスライドして、空いたベースに元COSMICのYagi(UNARM / THE BREATH)ちゃんが入るという。しかもYagiちゃんは、俺のもっとも古いバンド友達の1人である元LOW VISIONの岡村(匡洋)くんの新バンド、THE BREATHでもベースを弾いていて。

──今年、THE BREATHはカセットテープを、SOCIO LA DIFEKTAは7インチレコードをそれぞれリリースしていて、どちらも恐ろしくかっこいいという。

★THE BREATH

■SOCIO LA DIFEKTA

DEATHRO 僕もTHE BREATHのテープとソシオラの7インチを聴いて「すげーな!」と。じゃあ、彼らの持っている熱量に、自分の今の音楽スタイルでどれだけ肉薄できるのか。それがDEATHROにとっての永遠のテーマと言ってもいいですね。やっぱりハードコアパンクって、これまでの人生で一番影響を受けた音楽なんですよ。そのハードコアパンクと同等かそれ以上の熱量を、J-ROCKという歌モノのスタイルで表現したい。もしかしたら、それが叶ったと自分自身で思えた瞬間が、「これがDEATHROの音楽だ!」と言える曲を作ることとイコールなのかもしれない。
(取材・文=須藤輝/@sdohkr )

■ライブ情報
DEATHRO 1MAN GIG 〜Crymax After Holy Night〜

2021.12.26(日)下北沢SHELTER
Crymax After Holy Night
DEATHRO 1MAN
12:00開場/12:30開演
前売¥1900+1D
U25¥FREE+1D
予約:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdwvLpb6yVXXSbaRHlDIEChwQ0Wi0TdeRT4qO61TBKzv5ZM8A/viewform


2021.12.26(日)新宿ROCK CAFE LOFT
Night After Crymax
D-GAZER meeting 2021冬の陣
TALK : DEATHRO with friends
LIVE :MINUS D vs BEATLESS LONELY SET
17:00開演/17:15開演
¥1000+1ORDER
※SOLDOUT

■プロフィール

DEATHRO(デスロ)Rock Vocalist / Singer-songwriter
1984年12月30日生まれ。神奈川県愛甲郡出身&在住。
2001年ころよりANGEL O.D.~COSMIC NEUROSEのボーカリストとしてPUNK/HARDCORE SCENEで活動した果て、2016年3月シングル『BE MYSELF』でROCK VOCALISTとしてのソロ活動を開始。その後も『SLEEPLESS(2017)』『STARTDUST MELODY(2019)』などのMODERN BEAT ROCKのアンセムを次々送り出し、各地へのTOUR、渋谷O-NEST、下北沢THREE/SHELTER、難波BEARSでのワンマンライブをはじめ、ライブハウスに収まらず公園、ダム、うどん屋、カフェetc…をスタジアムクラスの大箱ノリに変貌させる唯一無二のパフォーマンスを繰り広げ、国内外にDEATHRO funclubの輪を広げている。
Twitter:@deathro_com 
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