余罪は1000件!? 老人ホームで高齢女性を次々殺害、シニア専門シリアルキラーの正体=米
2018年3月、米テキサス州ダラスの老人ホームで利用者の高齢女性を枕で窒息させて殺害、部屋から貴金属類を盗んだとしてケニア人移民の男が逮捕された。捜査により次々と余罪が明らかとなり、この男は2020年2月までに14件の強盗殺人容疑で起訴されているが、被害者は他にもいるとみた当局は1000件もの死亡事例を調査中という。わずか2年の間に、たった一人の男がなぜこれだけの犯行を重ねることができたのか? 英「Daily Mail」ほかが報じている。
2017年10月、高級老人ホームに住む93歳の女性が強盗に襲われた。犯人は保守作業員のふりをして彼女の部屋を訪れたが、怪しんだ女性は拒否した。しかし男は無理やり部屋の中に入り込むと、彼女の口と鼻を枕で塞ぎ、女性がおとなしくなったところで部屋の貴金属類を盗んでいったのである。幸いにも女性は一命をとりとめ、警察に犯人の特徴を証言した。
2018年3月、被害者女性の証言から警察はケニア人移民の男ビリー・シミルミール(Billy Chemirmir、当時45)をマークしていた。ある時、警察に見張られているとは知らず、シミルミールはゴミ箱に何かを投げ捨てた。回収したところ、捨てられたのは宝石と宝石箱で、テキサス州ダラスの老人ホームに住むルー・ティー・ハリスさん(当時81)のものと判明。警察は彼女の家に急行し、その遺体を発見したのである。
逮捕されたシミルミールはハリスさんの殺害については自白したが、警察では彼に殺された高齢者は彼女だけではないと睨んでいた。というのも、男が過去に勤務していた高級老人ホームで、同様の事件が多発していたからである。
これまでに、シミルミールは計14件の強盗殺人と3件の殺人未遂で起訴されているが、テキサス州当局は2016〜18年までの間に少なくとも22人を殺害したとみており、さらなる余罪があるはずだと同州内で起きた老人の不審死1000件を洗い直している。シミルミールの弁護士によれば、彼は連続殺人犯の疑いを否認している。
シミルミールが狙ったのは主に高級老人ホームに住む高齢の女性たちだった。医療関係者や保守作業員としてホームに出入りし、目をつけた高齢者の部屋に仕事のふりをして入り込み、枕で口や鼻を塞いで窒息死させたのち、貴金属類を盗んでいたのである。起訴された事件の中に男性の被害者も1人いるが、数多い被害者の中で彼だけは刺殺されている。
シミルミールは少なくとも2カ所の老人ホームで連続して犯行を行っており、わずか数カ月の間に複数人を立て続けに殺害している。一体なぜ、シミルミールは逮捕されずに犯行を続けることができたのか。
■隙だらけの老人ホーム
被害者遺族の一部は、その原因の一つが老人ホームの運営側にあると考えている。
2016年に殺された被害者の遺族によると、当時検死した医師は自然死だったと判断したのだが、部屋からは2万8000ドル相当の貴金属類がなくなっており、いつも身につけていた結婚指輪もなくなっていたことから、遺族は事件の可能性を訴えた。だが、老人ホーム側は「24時間監視している」と彼女の死が事件ではないと主張した。
同ホームでは2016年7〜10月の間にファニータを含む少なくとも3人が相次いで亡くなっており、しかも各々の部屋からは貴金属類がなくなっていた。だが遺族によると、利用者やその家族に対し、警告は一切なされなかったというのである。この施設で殺害された女性のうち2人の遺族が、現在施設に対して訴訟を起こしている。
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2024.10.02 20:00心霊余罪は1000件!? 老人ホームで高齢女性を次々殺害、シニア専門シリアルキラーの正体=米のページです。高齢者、連続殺人事件、シリアルキラー・連続殺人鬼シリーズ、老人ホームなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで