話題の画家が「神様のレッスン」の真相激白! 世界の正体がわかり、人生激変し…!?(インタビュー)
小暮 『神様のレッスン』はいわば教養小説、ビルドゥングスロマンの形を取っています。いわば、主人公が人間的成長をとげていく物語です。ゲーテによって拓かれた文学の世界で、本場ドイツではトーマス・マンの『魔の山』。日本では夏目漱石の『三四郎』がそれにあたります。
マンガの世界もビルドゥングスロマンを踏襲したものが多くあって、『あしたのジョー』はその代表作です。また「努力・友情・勝利」をスローガンにする少年ジャンプには、同様の作品が多くあると思います。最近の『鬼滅の刃』などはまさにそうですね。
――なるほど、鬼滅では炭治郎たちの成長が大きな見せどころですものね。
小暮 そうです。そして本書では「8つのキセキ」として、各章の前に内容に沿った格言を記した扉を配しています。1章ごとに少年に試練が訪れたり、時には幸運が舞い込んだりと、アチャールくんは神様のレッスンに翻弄されます。それによって彼は少しずつ人間的に成長を遂げていくのです。
――確かに最初は少しやさぐれているアチャールくんですが、後半は本来持っていた真っ直ぐな性格が全面に出てきますよね。
小暮 はい。そこに「8つのキセキ」の意味があります。
長く残っている神話や宗教には、必ず奇跡があります。先ほども申し上げた、モーゼが紅海を真っ二つに分けて渡ったという話は、一見すると荒唐無稽なようですが、今日においても実際に近いことが起こったのかどうか、科学や考古学の見地から真剣に議論がなされています。
そこにどんな事実があったかは別にして、奇跡は起こるべくして起こったということです。読み継がれている物語や神話には、必ずこうした奇跡がある。長く語り継がれるには、それが必要なのだと思います。
人生においても運命を乗り越えるには奇跡が必要です。そして、それらは起こるものだと信じ、受け入れることが大切だと思うのです。
――それが先ほど言われた、奇跡とはその時に必ずしも良いものとは限らないということですか。
小暮 その通りです。物事は何事もいきなりは起こりません。過去に起こった事実が重なって起こるのです。ビッグバンで宇宙が誕生し、その塵が星となり、やがて生命が誕生したように、この世界は奇跡の集積ですね。
――この本のラストのように、世界の正体が明らかになるというわけですね。
小暮 はい、それは物語の中だけでなく、実際に私たちの世界に起こり得る。人間は最後には幸せになるということが伝われば嬉しいですね。
~おわり~
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