両親より年老いてしまった13歳と6歳の姉弟! 家族の愛に支えられ、難病と偏見に笑顔で立ち向かう=印
インド・ジャールカンド州に住む姉弟のアンジャリさん(13)とケシャフちゃん(6)は早老症の一種である皮膚弛緩症を抱えている。アンジャリさんは、両親が彼女の肌が異常に乾燥していることに気づいた後に病気と診断された。生後わずか1カ月のときだった。ケシャフちゃんにも幼い頃から同様の症状が現れ始めた。
皮膚弛緩症の特徴として、弛緩した皮膚がひだとなり、年不相応に老けた容貌となる点が挙げられる。皮膚だけでなく結合組織が影響を受けることもある。皮膚の弾力性低下につながる異常なエラスチン代謝によって発症し、遺伝子異常の他、発熱を引き起こす病気やペニシリンに対するアレルギー反応が原因となることもある。見た目が悪くなるだけの場合もあれば、内臓に障害が現れることもあるが治療法は無く、形成外科手術による見た目の改善も、ほとんどは一時的なものにしかならない。
父親のシャトルグさんによると、生まれたばかりの子供たちは健康だったという。アンジャリさんは生後1カ月のとき肺炎にかかり、両親に医師のもとへと連れて行かれた。無事に回復したものの、その後、両親は娘の肌がたるんでいることに気づいた。医師はアンジャリさんの皮膚のサンプルを取ってムンバイに送り、そこで皮膚弛緩症であることが判明した。
弟のケシャフちゃんにも姉と同様の症状が現れ始めた。両親は、皮膚弛緩症の子供を一人育てるだけでも大変なのに、同じ病気の子供をもう一人育てることになり、落ち込むこともあったという。しかし、「これは神がお与えになったもので、自分達は試練の中にいるのだ」と思い直して奮起した。
アンジャリさんとケシャフちゃんの姉であるシルピさんは皮膚弛緩症ではなく、できる限り妹と弟のサポートをしている。彼女は次のように話す。
「彼らの症状は何であろうとも、私の妹と弟に違いありません。私が幼かったとき、確かにちょっと怖いと感じていました。でも、この病気は悪いものでもなければ、彼らが症状によって支障を来しているわけでもありません。私は彼らについて聞かれて答えるとき、気まずさを感じなくなりました。今は彼らが妹や弟として一緒にいてくれて幸運だと思っています。世界のどこにも彼らの代わりになる存在はいません」
アンジャリさんは「もし専門学校でアートを学べるなら、勉強してもっと上手になれると思います」と、ケシャフちゃんも「僕は大きくなったら警察官になりたい」とそれぞれの夢を語る。そんな2人に対する世間の反応は必ずしも前向きなものばかりではない。
「初めて私たちの子供の姿を見た人たちは、凝視してきます。答えにくい質問を浴びせる人たちもいます。私は珍しい病気にかかっていても、この子たちがいてくれて幸運です。そんなことでくよくよしませんし、悲しいとも思いません。私は彼らを支えるために何でもするつもりです」(シャトルグさん)
家族は2人を定期的に医師のもとへ連れて行って診断を受けさせる。彼らはそこで病気のことについて積極的に学んでいる。シャトルグさんは「診断によって、私たちは新たに病気のことや、時として治療法のことを知ることができます」と前向きである。医師によると、アンジャリさんとケシャフちゃんは通常の生活ができており、家族と社会と医師が協力し合えば、2人は最適な生活を送れるだろうと太鼓判を押す。
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