謎の暗号メモと“全てが不可解”な死… FBIが諦めた未解決「リッキー・マコーミック事件」の怪
確かに現実に起こった出来事であるのに、どのようにアプローチしてよいのかまったく糸口がつかめない未解決事件がある。メモに書き残された文字列が何を意味しているのか未だ解明できない「リッキー・マコーミック事件」もその1つだ。
■トウモロコシ畑に放置されていた遺体
1人の人間の命が失われた出来事であるというのに、そこにどんな背景と経緯があるのかまったく手掛かりがつかめない事件がある。当局による捜査の甲斐なく「未解決事件(コールドケース)」に分類されてしまう不可解な事件の1つが、米ミズーリ州で起きた「リッキー・マコーミック事件」だ。
1999年6月30日の蒸し暑い日、41歳のリッキー・マコーミックの遺体がミズーリ州セントチャールズ郡の国道沿いの荒涼としたトウモロコシ畑で発見された。不思議なことに彼の周囲の人々はここ数日彼がいなくなったことに誰も気づかず、捜索願などは出されていなかったので、地元警察も事態をまったく把握していなかった。
警察の捜査で遺体発見の5日前、1999年6月25日にマコーミック氏がセントルイスのフォレストパーク病院で健康診断を受けていたことがわかった。しかしその後の行方についての手掛かりは何もつかめなかった。
遺体が発見された場所は人通りが少なく交通量の少ない国道沿いの田園地帯で、通りすがりのドライバーが偶然に遺体に気づいたのだった。見過ごしていたとしてもまったく不思議ではない状況にあったし、実際に素通りしていたドライバーがほとんどであったことは想像に難くない。
遺体は腐敗がはじまっており死因はわからず、かろうじて識別可能であった指紋からリッキー・マコーミック氏であることが特定された。当時失業中であったマコーミック氏の学歴は高校中退で、4人の非嫡出子がいて軽犯罪歴もあった。何かトラブルに巻き込まれてもおかしくはないような身の上だったといえるかもしれない。しかし、彼の死と遺体の発見の背後にある奇妙な謎はこの時まだ始まったばかりだったのだ。
■所持していた手書きのメモがさらに謎を深める
最初の奇妙な点は、放置された遺体が見つかった現場が、年配の母親と一緒に住んでいた住居から約20マイル(約32キロメートル)も離れていたことだ。マコーミック氏は車も運転免許証も持っていなかったし、現場周辺を通るバス路線などもないのである。
警察はマコーミック氏の過去の麻薬がらみの軽犯罪や、性的暴行の犯罪歴に鑑みて、何らかの事件に巻き込まれて殺害されたのではないかとも考えたのだが、殺人事件であるという物理的な証拠もなければ、犯行の動機も容疑者もまったく見当がつかなかった。自殺である可能性はそれよりもさらに考え難いことであった。
入念な検死が行われ、遺体には銃弾やナイフの傷の痕跡は見つからなかったものの、マコーミック氏が慢性的な心臓と肺の問題を抱えていたことがわかった。死因がこれらの症状からくるものであるという科学的根拠はなかったが、その可能性もゼロではない。
そしてマコーミック氏の衣服のポケットから2つの手書きのメモが見つかった。記されていたのは言葉や文章ではなく、アルファベットと数字で構成された不可解な文字列であった。この文字列はいったい何を意味するものなのか、捜査当局をさらに困惑させた。
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