「猫は飼い主のことを食べたくて仕方ない」最新研究で判明! 特に好む部位も判明!
※ こちらの記事は2020年1月20日の記事を再掲しています。
犬や猫といったペットが飼い主の遺体を食べたという話は時々聞くが、実際のところ、猫は人間の死体を好んで食べるらしいことが、最近発表された研究論文で明らかにされた。しかも、死体の「お気に入り」まであるという。米ワシントンポスト紙(1月15日付)をはじめとする複数のメディアが、猫の大好物が人間であることを想起させるようなショッキングな見出しとともに報じている。
・ Compelling new evidence that your cat might eat your corpse (Washington Post)
米コロラド州にあるコロラド・メサ大学の法医学調査研究ステーション(FIRS)は、人間の遺体が腐敗・分解していく過程を調べる施設、いわゆる「死体農場」の一つである。敷地内には研究目的で献体された人間の遺体が多数野ざらしになっており、法医学研究の貴重な実践の場となっている。
2017年、FIRSで学ぶサラ・ガルシア氏は監視カメラ映像を整理中、思いがけないシーンに出くわした。縞模様の猫が79歳の女性の遺体を食べていたのである。それは遺体が置かれてから5日目のことで、猫はその左腕と胸を食べていた。施設の周囲は地下まで続く大きなフェンスで囲まれているために大型の動物は侵入できないが、猫や蛇、スカンクなどの小動物は中に入り込むことができる。研究の妨げになりかねなかったので、遺体の周囲には猫の侵入を防ぐケージが設置されたが、一週間後にそれが撤去されると、この猫は再び現れて遺体を食べ続けたのである。
それから数ヶ月後。ガルシア氏は前とは別の猫がまたしても遺体を食べに来ていることに気付いた。それは黒猫で、ターゲットは1週間ほど前に屋外に置かれたばかりの70歳男性の遺体だった。今回は猫の行動観察が続けられることとなり、ケージは設置されずに自然のままにされた。黒猫は約6週間にわたって12回姿を現し、遺体の左側の腕と腹部を好んで食べていたことが観察された。
一般に、猫は獲物を捕るハンターでありゴミや死骸を漁るスカベンジャーではない。だが、猫は遺体の分解初期から体液が浸出し始める腐敗の初期段階まで、その肉を骨まで食べ続けた。また、興味深いことに、FIRSの敷地内には40体近い遺体があったにも関わらず、猫たちは特定の遺体だけを食べ続けた。さらに食べる部位にもそれぞれ好みがあるようで、ガルシア氏曰く「好き嫌いがある」とのことだ。
ガルシア氏はこの調査結果をまとめ、専門誌「Forensic Science」(2019年11月8日付)に論文を発表した。今回の調査結果はあまり知りたくないことではあったが、法医学の世界では犬猫などのペットが飼い主である人間の遺体を食べたケースはいくつも報告されているという。なお、その多くは社会的に孤立していた飼い主が突然死したようなケースで、突然動かなくなった飼い主を心配して噛んだり、遺体の発見が遅れたりした結果であると見られている。
研究者らは猫にとって人間の遺体が食料の一つであることを認めているが、だからといって猫への印象を変えることはないと話す。論文共著者のメリッサ・コナー氏は次のようにコメントしている。
「お腹が空いていたら食べるでしょ?」
参考:「Washington Post」、「Mirror」、「Forensic Science」、ほか
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